駆逐艦乗員証言の要約を日本へ提供か
straitstimes.comによれば、アメリカは日本人の調査官に、日本水域で衝突され、米下士卒7人を殺したたときに誘導ミサイル駆逐艦に乗り込んでいたUSSフィッツジェラルド(USS Fitzgerald)の乗員を尋問するのを禁じるようです。
フィリピン船籍のコンテナ船ACXクリスタル(ACX Crystal)と米軍艦は7月17日に東京湾の南で夜間に衝突しました。
しかし、匿名を希望した米海軍当局者は、軍艦は国際法の下で国家主権による免責特権を与えられていて、調査官は米乗員と接触することは求められないと言いました。
「日本やフィリピン当局者が乗員へ直接接触することはありそうにありません」と米当局者は言いました。
米沿岸警備隊はそのかわり、乗員の尋問の要約を日本運輸安全委員会(JTSB)へ提供します。それは日本海上保安庁(JCG)とそれらを共有するでしょう、と彼は言いました。
接触の拒否は日本人の調査官から、第7艦隊指揮官、ジョセフ・P・オークイン中将(Vice Admiral Joseph P. Aucoin)が誓約した調査への完全な協力に達しないと見られるかもしれません。「我々は米艦とその乗員に接触を求め、米海軍から返事を聞くまでは先へ進めません」とJTSBの報道官は言いました。彼は米側が要請を断りそうであることを知らないと言いました。
第7艦隊報道官は、海軍は手続きに従って情報を共有すると言いました。
すでに報じられていることと重複する部分は省略しました。
この件について、日本国内では「米側が日本の聴取に応じない構え=イージス艦事故で関係者」(ロイター)「<米イージス艦衝突1週間>軍事機密の壁 米軍協力は未知数」(毎日新聞)のようにしか報じられていません。
しかし、あまりにひどい事故は、米海軍の中にも日本の調査への協力を完全に無視することはできないという考えを生んだようです。そこで、沿岸警備隊と調整した上で、米海軍ではなく、沿岸警備隊から尋問の要約を提供することにしたのだと考えられます。
なかなか考えたものだと思います。米側として、これで一応の責任を果たしたことになり、日本側は自己調査を進められます。
尋問の要約には、フィッツジェラルドがコンテナ船にまったく気がついていなかったことが書かれているはずです。これで日本郵船がチャーターした船が米軍艦にぶつかったわけではないことが証明されなければなりません。
しかし、政治の世界では、アメリカに地位協定の見直しを求めていくべきです。米軍の艦船、航空機、車両が日本領域内で事故を起こした場合、米軍に対して調査権を主張できるように改正すべきです。アメリカに隷従する安倍政権はやらないでしょうから、野党が結束して求めていく必要があります。
海の上のことは関係ないと思うべきではありません。米軍は陸上でも活動しています。同じ事件がいつ起きないとも限りません。
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