複雑なシリアの緩衝地帯設置
alarabiya.netによれば、アメリカとロシアが仲介したシリア南部での無期限停戦が実施されました。
先週、ハンブルグでドナルド・トランプ大統領(President Donald Trump)とウラジミール・プーチン大統領(President Vladimir Putin)の会談のあとで発表された停戦は戦災のシリアにいくらかの安定をもたらすためにロシアと協調したトランプ政権の最初のイニシアティブです。
6年に及ぶシリア戦争で停戦は長く続きませんでした。
アメリカが支援する反政府派、シリア政府軍、イスラム国民兵はすべてシリア南部の支配のために戦っています。
土曜日正午(0900 GMT)にはじまった最新の休戦は、国境のイランが支援する政府の同盟軍について、隣国イスラエルとヨルダンの懸念を和らげることを目的としています。
停戦はイスラム国を含みません。
「現地時間明日の正午、シリア南西の緩衝地帯が実施され始めます」とトランプの国家安全保障顧問HR・マクマスター(HR McMaster)は土曜日に公表した声明で言いました。
「こいうした地帯はアメリカにとって最優先事項で、我々はこの合意に至る進展に鼓舞されます」と彼は言いました。
「アメリカはイスラム国を打倒するために関与したままであり、シリアの紛争を終わらせるのを助け、苦痛を減らし、人々が家に帰れるようにします。この合意はこうした共通の目的に向けた重要なステップです」と彼は言いました。
金曜日にサミットでセルゲイ・ラブロフ外務大臣(Foreign Minister Sergei Lavrov)によって発表された緩衝地帯を強制する決定は、アメリカ、ロシア、ヨルダンと合意に達しました。
シリアのバシャル・アル・アサド大統領(President Bashar al-Assad)の同盟であるロシアは今年、トルコ、イランといわゆる緩衝地帯4ヶ所について話し合っていました。
ラブロフ大臣は、停戦がヨルダン人、アメリカ人と協調し、ロシア憲兵隊によって管理されると言いました。
まだ詳細まで調べていないのですが、シリアに設置された緩衝地帯について、とりあえず書きます。
アメリカ、ロシア、ヨルダンが合意した緩衝地帯と、ロシア、トルコ、イランの緩衝地帯はまったくの別物です。
二種類の緩衝地帯が成立するという、非常に複雑な状況となりました。
シリア内戦の複雑さを象徴するような出来事です。これが内戦にどんな影響をあたえるのかは、予測し難いところです。おそらくは「脆い」協定になろうと想像します。
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