フィッツジェラルド艦長を一時解任

2017.7.13


 military.comによれば、米海軍当局は火曜日に、USSフィッツジェラルド(USS Fitzgerald)の艦長を医療上の理由で指揮官を一時的に解任したと発表しました。

 海軍の声明は、ブライス・ベンソン中佐(Cmdr. Bryce Benson)は6月17日の駆逐艦と貨物船ACXクリスタル(ACX Crystal)との衝突で受けた怪我から回復する間、解任されると言いました。

 「これは医療上の理由による一時的な解任です」と第7艦隊広報官、クレイ・ドス(Clay Doss)は言いました。「我々は回復のプロセスの間に彼が必要とする資源を彼に与え、ベンソン中佐を支援することに集中します」。

 ベンソンは駆逐艦とクリスタルが衝突した後、艦から横須賀海軍病院へヘリコプターで医療的避難をさせられた3人の隊員の1人でした。

 第7艦隊のフェイスブックの投稿によれば、ベンソンは7月19日に他2人の隊員と共に退院しました。

 海軍当局はプライバシー法をあげて、ベンソンの現在の様態を述べることを拒否しました。

 7月17日の記者会見で、第7艦隊指揮官、ジョセフ・アーコイン中将(Vice Adm. Joseph Aucoin)は、ベンソンの居住区域は大きな損害を受けた艦の多くの場所にあったと言いました。

 「彼の士官室は破壊されました」とアーコイン中将は言いました。「彼は生きていて幸運でした」。


 記事は一部を紹介しました。

 米軍はこういう事態に、常に決まった対処をします。訓練中の事故から実戦での犠牲者など、数多い事態に対処して、経験を積んでいるからです。

 今回の一時解任も、そういう手順に則っています。

 しかし、ベンソン中佐が艦長に復職できる可能性はありません。艦の修理が終わる前に事故報告書が出ます。駆逐艦に事故原因があったのは、すでに様々な角度から指摘されています。報告書に基づいて太平洋艦隊指揮官がベンソンを解任することになります。

 さらには、事故時の状況により、軍事裁判が開かれる可能性もあります。乗員に職務怠慢が認められれば、多数の隊員に処分が下る可能性があります。

 一連の手続きの根拠となる報告書がまだ完成していないので、ベンソン中佐は一時解任なのです。実態としては、解任は決定したも同じですが。

 

 


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