シンガポール当局は駆逐艦を探知せず

　straitstimes.comによれば、石油タンカー、アルニックMC（Alnic MC）は、月曜日（８月21日）朝に駆逐艦、USSジョン・S・マケイン（USS John S. McCain）と衝突する前に、シンガポールの海上当局によって探知されていました。

　シンガポール海上港湾局（MPA）は、水曜日（８月23日）に「The Straits Times」からの問い合わせに答えて、船舶交通情報システム（VTIS）はアルニックMCの存在だけを探知していたと言いました。

　監視システムはレーダーや自動船舶識別装置（AIS）の信号によって船舶を探知し、追跡し、差し迫った衝突において船舶に警報を送り、それらにコースを変えさせられます。

　海上港湾局は、海上人命安全条約（the International Convention for the Safety of Life at Sea）はAISの義務的な搭載を必要としているものの、軍艦と兵員輸送船には適用されないと言いました。

　「この件では、海上港湾局のVTISとレーダーはタンカーの存在だけを探知しました」と同局は、衝突の前に２隻の船舶を追跡したかどうかを尋ねられたときに言いました。

　「事件はシンガポール海峡の分離通航方式の中、シンガポール水域で起こりました。調査は進行中です」。

　海軍の専門家は、船舶交通情報システムは後者のAISを通じてタンカーを探知したようだと言います。しかし、軍艦のAISはスイッチを切られたかもしれません。それでも、周辺の他の船は駆逐艦をそのレーダーシステムや目視で駆逐艦を探知したり、見られなければなりませんでした。

　調査は進行中の最中、専門家たちは駆逐艦のコンピューターシステムを無効にできたかもしれない潜在的なサイバー侵入を含めた、衝突を引き起こした別の可能性も示唆しました。専門家は軍艦が操舵装置を動かなくした機械的な故障によって衝突したかもしれないとも示唆しました。人為的エラーは提案された、もう一つの可能性がある原因です。

　米太平洋艦隊指揮官、スコット・スウィフト提督（Admiral Scott Swift）は、火曜日にシンガポールで記者たちに、調査では何も除外されていないと言いました。これは潜在的な乗員側の職務怠慢を踏み、それは調査されると彼は言い、「すべてのシナリオが評価され、詳しく調査されます」と付け加えました。

　衝突は米隊員10人を行方不明にして、５人を負傷させました。米海軍は火曜日に、数人の隊員の遺体が発見されたと言いました。

　軍専門家は、海軍の艦艇が保安の目的のためにAISシステムのスイッチを切ることは珍しくないと言います。元オーストラリア王立海軍の前提督で、「the S. Rajaratnam School of International Studies」で海上保安プログラムの顧問を務めるサム・ベイトマン博士（Dr Sam Bateman）は「軍艦は保安のために、しばしばAISのスイッチを入れておきません。それは本当の問題です」。

　世界的な輸送部門の安全と保安を監督する国連機関、国際海事機関（The International Maritime Organisation）は、すべての商船にとって、AISとその他の探知システムのスイッチを入れることは義務であると言いました。

　「義務ではないものの、我々は軍隊と商用のすべての船舶にガイドラインを厳守するよう奨励します」と広報官は言い、海運業に対するサイバー攻撃は増加する懸念です」と指摘しました。

　昨日紹介した記事でも分かるように、ジョン・Ｓ・マケインは分離通航方式が定める流れに従わず、行動していた可能性があります。

　航路を北から南へ横断しようとしたか、流れに沿って動いていて、急に進路を直角に切ったために、タンカーと接触したとしか思えません。サイバー攻撃の可能性がいわれていますが、それが本当なら、すでに米海軍が何らかの情報を発表しているでしょう。

　GPSを使って位置を測定していて、GPSが狂わされたとしても、レーダーで他船との距離は分かりますし、側面を監視している見張りが舟のライトを見つけたはずです。

　この記事が示すように、AISを切って行動する軍艦はとても危険な存在です。危険な行為を自覚するなら、海軍は周辺の警戒を怠るべきではありません。しかし、高度な装置を任され、彼らは安心しきっているのかもしれません。

　私は現在のところ、人為的エラーが最も可能性のある事故原因だと思っています。