トランプがトランスジェンダーの入隊禁止を指示
military.comによれば、ドナルド・トランプ大統領(President Donald Trump)は金曜日、国防総省にトランスジェンダーの個人が軍隊に入隊することを永続的に禁止すると宣言するよう指示しましたが、彼はすでに軍服を着た何人かは軍隊に残ることを許す可能性をもたせたままにするように見えました。
オバマ政権は2016年6月に長年の政策を変え、兵士は公にトランスジェンダーの個人としてムンクできると宣言しました。そして、それはトランスジェンダーの人々が軍隊への入隊を許されるかどうかを決める最終期限を2017年7月としました。ジム・マティス国防長官(Defense Secretary Jim Mattis)はそれを2018年1月1日まで遅らせ、トランプ大統領は今、それを無期限に拡張するよう指示しました。
しかし、数百人を下回る人数と見積もられる、すでに公に軍務についているトランスジェンダーの個人に起きることへの疑問について、トランプはいくらかの小刻みな余地を残したようです。大統領命令を説明したホワイトハウス当局者は、トランプ大統領が少しの例外でも許すかどうかを言いません。
匿名を希望したその当局者は、マティス長官がすでに軍務についているトランスジェンダーの個人をどう取り扱うかを決める上でいくつかの要因を考慮に入れるよう命じたと言いました。これらの要因は、軍隊の有効性、予算上の制約、部隊の結束のような幅広い基準の他、マティスが関連すると考えるその他の要因を含むことになっています。マティスが一部のトランスジェンダーの兵士が残ることが許されなければならないという結論に達することを意味するかは不明です。
トランプはマティスに現在の勤務に関する政策を考えるのに半年間を与え、彼は2018年3月23日までに実行しなければならないと当局者は言いました。
先月のツィートで、トランプは連邦政府は軍隊でいかなる立場でもトランスジェンダーの個人を受け入れたり認めないと言いました。
金曜日にホワイトハウス当局者は、トランプがマティスに、すでに転換をはじめた個人の健康を守るために必要と考えられる場合を除いて、性別適合手術と薬物投与のために連邦資金を使うのを止めるようにも指示したと言いました。この政策は半年内に書かれ、3月23日までに実行されることになっています。
国防総省は金曜日にこの問題に関してほとんど述べませんでした。マティスの主任報道官のダナ・W・ホワイト(Dana W. White)は、マティスがトランスジェンダー政策に関するホワイトハウスのガイダンスを受け取ったという2つの文の声明を出し、「さらなる情報が近くあるでしょう」と付け加えました。
わずか一年前、2016年6月に、当時のアシュトン・カーター国防長官(Defense Secretary Ash Carter)は、トランスジェンダーの個人がはじめて公に軍務につけると発表しました。その前、軍隊の中の大半のトランスジェンダーの人々は、除隊を避けるために彼らの立場を秘密にすることを強いられました。トランプの命令は同じ状況へ軍隊を戻したようにみえます。
カーターの政策変更以降、おそらく二百人がトランスジェンダーの個人として立場を公に宣言しました。カーターは軍隊にトランスジェンダーの個人が参加するための計画を示すために、今年7月1日まで軍に猶予も与えました。期日の直前に、マティスは今年末まで研究機関を延長しました。そして、その直後、トランプは慣習的な各機関協力の政策プロセスを用いることなく、全面的な禁止を発表するためにツィッターを使いました。
トランプのツィートの時点で、国防総省はその政策を変える準備ができていませんでした。国防総省の代表者が参加して、トランプの発表を予想される法的な課題に耐えうるガイダンスに変換するためにホワイトハウスの会議の混乱が結果として起こりました。
ちょうど先週、マティスは彼が一部のトランスジェンダーの兵士が軍服を着たままでいられることを認める可能性を受け入れることを示唆しました。
「この政策は、トランスジェンダーがどんな状況で軍務につけるか、彼らが必要とする医療支援が何で、派遣可能できそうにない回数がどれだけかに対処することになっています」と彼は8月14日に言いました。
「多くの問題があります。そして、私はこれについて、これまでに私が考えたことよりも多くのことを学んでいるところです。そして、我々が尊重するプライバシーの問題を含めて、それは明らかにとても複雑です」。
軍隊内のトランスジェンダーの兵士の推定人数はとても広範囲です。ランド社(Rand Corp.)の研究は現役に約2,500人のトランスジェンダーの人員が、予備役に1,500人がいるかもしれないと言いました。130万人の軍隊の中でたった30人から130人の現役兵士が毎年、トランジション関係の医療サービスを求めると見積もります。費用は240万〜840万ドルと見積もりました。
トランプのツィートに喝采した人たちの中で、エレイン・ダネリィ(Elaine Donnelly)は、大統領が大規模な社会実験を停止していると言いました。
「自殺の高いリスクを含めて、根底にある精神的問題を解決することなしに、高額で生涯にわたるホルモン治療と性別違和感に関連する不可逆的な外科手術は人員の派遣可能性に否定的な影響を与えます」と「the Center for Military Readiness」の代表のダネリィは言いました。
イリノイ州選出の民主党員、タミー・ダックワース上院議員(Sen. Tammy Duckworth)は、国防総省は性的な状態に基づいて人々を排除してはならないと言いました。
「我が国のために命を危険にさらす気があり、仕事ができるなら、性的なアイデンティティや性的な指向に関係なく、軍務につけるべきです」と彼女は木曜日に言いました。「それ以外のものは差別的ではありません。それは我軍にとって破壊的で、それは国家安全保障のために逆効果です」。
トランプは人々の想像以上に単純な男で、男性なら女性に興味があり、そうでない者は彼にとって「気持ち悪いヤツ」としか見えません。
実際には性別には様々なパターンがあり、人が生まれた時、病院は股間を見てそれを2つに分けているに過ぎません。そこで間違いが起きる可能性はむしろ大きいのでしょう。これはトランプにはまったく理解できないことなのです。
人々は、大統領がそこまで単純ではないと考え、彼の言葉に何かの意味を見出そうとするのでしょうが、いくら考えても何かが出てくる可能性はゼロです。もともと、何も考えていないのですから。
この問題はトランプ政権にまた亀裂を生むかもしれません。
米軍はオバマ政権時から、性的マイノリティの制約を減らす方向で動いてきました。マティスもそれは理解していて、だからこそ、カーター前国防長官が定めた7月1日の期日を延期したのでしょう。いま、結論を出せば、トランプと衝突するのが目に見えているからです。
ところが、トランプもそういう軍の意向を知っているので、期限延期の直後にツィートしたのです。これはトランスジェンダーを軍から追い出せというメッセージです。
しかし、ここ数年、制約の緩和で活動してきた米軍が、大統領の意向だけで方針を変えられるのかという問題があります。
もう一つ、重要な問題は憲法問題です。大統領は性的指向を理由として、個人に差別的待遇を受けさせることができるのでしょうか。
これらの問題をマティスが解決できそうにはありません。必ず大統領とぶつかるでしょう。どうしても妥協できないなら、マティスは辞任して、世間に軍の意向を知らしめるしかありません。私が想像する結末は、これなのです。マティスが「それはできません」と言って、ホワイトハウスを去るのです。そうしなければ、マティスは保身のためにトランスジェンダーを見限ったとみられるでしょう。
この場合、次の国防長官を誰がやるのかという問題も生まれます。次期長官は、トランスジェンダー差別を推進する人でなければなりません。誰がこんな役割を担いたがるのか、大いに興味があります。
国防長官には無理でも、アメリカ国民にはこの差別的待遇が憲法に違反するとして、裁判に訴える手段が残されています。実際、裁判が起こされると、私は考えています。
過去に、似たような出来事がありました。第二次大戦後、米兵は日本人女性との結婚は認められていませんでしたが、結局は緩和されました。アメリカ人は兵士の権利に関しては、最大限に認めようという傾向があります。国防を担う者たちに最大の配慮をして当然という意識があるからです。似たような動きが、軍隊内のトランスジェンダーに関しても起きる可能性があります。
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