デリゾール市を巡る戦いが熾烈化

2017.9.19


 alarabiya.netによれば、シリア軍は月曜日にデリゾール(Deir al-Zor)でユーフラテス川の東側を渡ったと、メディアと監視グループは報告し、アメリカが支援する軍隊も前進しているこの地域でのプレゼンスを強めました。

 アメリカが支援するシリア民主軍(SDF)は、シリア軍の部隊が川を越えたことを認め、彼の戦闘員は彼らを押し戻す準備ができていると言いました。

 「我々と彼らの間に衝突があるなら、政府の軍隊がもう一つの側へ戻らないなら、我々はそれらの準備ができています」とSDFのデリゾール軍事評議会のアハメド・アブ・カウラ(Ahmed Abu Khawla)は言いました。

 ロシアの外務省は金曜日、シリア軍がデリゾール州でのイスラム国に対する攻撃ではじめて、川を越えたと言いました。

 月曜日の渡河は土曜日に軍隊が占領した街の南側の郊外付近で起きたと、イギリスに拠点を置く「the Syrian Observatory for Human Rights」は言いました。

 シリア軍の西からの攻撃と東からのSDFの別の作戦は両者の間の緊張を増しました。

 SDFは、彼らは土曜日にシリア軍と彼らを支援するロシアのジェット機から攻撃を受けたと言い、その後、アブ・カウラは彼らは軍隊が川を渡るのを許さず、攻撃として彼らの方向に砲撃を行うことを検討すると言いました。

 SDFは川の数キロ以内に前進し、シリア軍は街の大半、大半は西側を奪還しました。

 アメリカとロシアが支援するイスラム国に対する攻撃は通常、しばしば境界線として機能するユーフラテス川でそれぞれの側に離れていました。

 当局者は、公式な境界線を延長するために会談が進行中だと言いました。

 バシャル・アル・アサド大統領(President Bashar al-Assad)はシリア全土を取り戻すと誓約しました。

 アダド大統領は国土の西方の主要な都心部を支配します。

 クルド人のYPG民兵が支配するSDFはシリア北東部の大半を支配します。

 シリア反政府グループはシリア西部の領域の孤立地帯を支配します。

 イスラム国の縮小する領域は石油が豊富なデリゾール州を含みます。


 近くデリゾール市を巡って、シリア軍とSDFが戦闘を始めるのは不可避でしょう。そなると、イスラム国に対する米ロの協定もどうなるかは分かりません。

 直ちに破棄されることはないにしても、事実上の対立状態となり、偶発を装った意図的な攻撃が増えてくると予想します。

 イスラム国に対する戦いを装った争いが当たり前となりそうです。それが将来的な米ロの対決の危険を増します。シリア内戦はいよいよ難しい状況へと落ちていきます。

 

 

 


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