米陸軍は複数のヘリコプターを装備か

2018.1.5


 military.comによれば、米陸軍の垂直離着陸機計画の責任者によると、単一の航空機設計で陸軍のヘリコプター隊全体を置き換えることはできません。

 「陸軍が垂直離着陸任務のすべてを果たすために、単一のヘリコプターを検討しているというのは神話です」と、飛行隊を更新する努力の先頭に立つAH-64「アパッチ」の元パイロットのダン・ベイリー(Dan Bailey)は、先月、スターズ・アンド・ストライプス紙に言いました。

 「実際に、我々は航空機のファミリーを持つでしょう。いくつかはティルトローターかもしれず、いくつかは同軸型かもしれません」と彼は言いました。

 「我々はそれを可能にする先進機能と機器構成を持つことを確認したいのです」。

 陸軍は2008年以降、垂直離着陸の選択肢を探していて、兵士12人と乗員4人の荷物を運べ、6,000フィート(約1.8km)でホバリングでき、2,100海里(3,889km)を少なくとも230キロノット(時速426km)の速度で飛べる航空機を提案します。

 「我々の現在の飛行隊は時代遅れです」とベイリーは言い、アパッチとUH-60「ブラックホーク」の設計は1970年代のためであって、ティルトローターのV-22「オスプレイ」は1980年代に設計されたと指摘しました。

 航空機メーカーのベル社、ボーイング社、ロッキード・マーティン社が所有するシコルスキー社は、ブラックホークとアパッチからCH-47「チヌーク」と観測ヘリコプターOH-58「カイオワ」までと置き換えられる試作品を持っています。

 先月、ベル社のティルトローター機、V-280「ヴェイラー(Valor)」はテキサス州、アマリロ(Amarillo)で初飛行をしました。

 ヴェイラーは稼働させるためにより安くなるべき機械を生産するために、オスプレイから得られた教訓を手に入れたと、ベイリーは言いました。

 一方、ボーイング社とシコルスキー社が合同開発した同軸ローターで、推進プロペラを持つSB-1「デフィアント(Defiant)」は飛行に近づいていて、今年後半に行いそうだと、彼は言いました。

 ベイリーも監督する陸軍の統合多目的技術デモンストレーター計画は、内蔵されるコンピュータとソフトウェアの技術的バックボーンと共にヘリコプターを開発するための努力だと、彼は言いました。

 「陸軍は飛行隊を次世代へ動かすために利用可能で無理なく買える必要条件を計画しています」と彼は言いました。

 より軽量で、より強力な素材と改良された震動の制御は、過去よりも早く、より安く、より効率的な航空機を造れることを可能にします。

 たとえば、アクティブな振動制御はセンサーとコンピュータの助けを借りて飛行中にバランスをとるために、ローターシステム周辺の重量を移動することに関係すると、ベイリーは言いました。

 ベル社とボーイング・シコルスキー社は飛行試験計画を2019年末までに完了する計画だと、彼は付け加えました。

 ヘリコプターのコンピュータシステムの設計も2014年の初期のデモンストレーション以降、前進しました。

 陸軍はサードパーティの航行・通信システムのようなことを継ぎ目なく統合できる技術を探していると、ベイリーは言いました。

 「我々は来年夏に契約を与えて、2018年後期から2020年までに実行することを期待しています」と彼は言いました。

 ハイテク・ギアは新しいパイロットが搭乗したり、搭乗しないパイロットと共に飛べることを意味すると、彼は言いました。

 「これらの航空機の必要条件は、望ましくは彼らのために乗員がいて、時々は乗員がいないことを意味します」と彼は言いました。

 たとえば、貨物だけを運んでいる航空機は独立して飛ぶことができるかもしれない、と彼は付け加えました。

 「(地上の)車両のように、これらの航空機は高度に統合されます。パイロットは飛行の多くを行わないでしょう。ほとんどの場合、航空機は特定の高度と方向へ飛ぶよう命じられます。パイロットは必要に応じて、航空機がするあらゆることから切り離されます」。


 米軍は最初から複数のヘリコプターを考えているようですが、日本はオスプレイを無理矢理導入するために、別の意味で複数の機種が混在することになりそうです。

 現在、陸上自衛隊は多目的ヘリコプターCH-47J「チヌーク」を約57機所有しています。アメリカから買うオスプレイは17機の予定です。これでは足りないので、なにか別のヘリコプターを導入する必要があります。

 本当にオスプレイが必要かというと、そうではありません。離島防衛をするのなら、作戦支援用のヘリコプター空母が必要で、そこにヘリコプターを搭載すれば本土から飛ぶ必要はありません。むしろ、本土から飛んでいたのでは、距離が遠すぎて不都合なのです。洋上の空母から発進することで、通常のヘリコプターでも十分に使えるのです。

 ヴェイラーとデフィアントこそ、次世代のヘリコプターです。オスプレイはすでに時代遅れです。このことはすでに触れましたが、ヴェイラーとデフィアントは、オスプレイと違って、多くの利点があります。

 しかも、米軍は半自動の操縦システムまで考えているようですから、自衛隊の何歩も先を行っていることになります。

 

 


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