米軍女性隊員が高い不妊率を示す
military.comによれば、女性退役軍人の擁護団体「女性軍人の行動ネットワーク(the Service Women's Action Network: SWAN)」の新しい研究によれば、現役の米軍女性兵士は民間のアメリカ女性より割合で3倍高い不妊を経験し、彼女たちは除隊後に出生率の問題と戦い続けます。
報告書「生殖ヘルスケアへのアクセス 軍隊の女性の体験(Access To Reproductive Health Care: The Experiences of Military Women)」によれば、調査した現役兵の女性の37%は、妊娠で慢性の問題があったと述べ、女性退役軍人の30%は彼女たちが妊娠しようとしても妊娠しない問題を経験したと述べます。
「疾病管理予防センター(the Centers for Disease Control and Prevention)」によれば、民間のアメリカ女性の不妊率は12%です。
非常に大きな相違は問題が軍務に関連するという印かもしれないと、SWANの代表理事、エレン・ハーリング退役陸軍大佐(Army Col. Ellen Haring)は言いました。「軍隊は高率の不妊の理由を特定し、直ちに女性軍人にあらゆる形の不妊ケアを無料で提供する必要があります」と彼女は言いました。
国防総省と復員軍人援護局のデータによれば、女性軍人は軍隊の女性の約17%を占め、退役陸軍の10%は女性です。
報告書のためにSWANは現役の女性と退役陸軍にオンラインで世論調査を行い、軍人の女性799人から回答を受け取りました。回答者の35%は現役で、約60%は退役兵や定年退職者でした。
調査はなぜ女性兵士と退役兵が高い率で不妊を経験するのかは判断しませんでした。しかし、引き続いたインタビューで一部の者は、汚染された水、低質の空気、燃料とその他の化学物質を含む仕事の上で環境的な被曝に原因があるかも知れないと言いました。
「このデータは明らかに軍隊によるさらなる研究を求めて声をあげますが、暫定的に、不妊が軍務に関連していそうな女性軍人は無料で入手可能な不妊の診断と治療を受けられるべきです」と報告書は指摘しました。
その他の発見では、すべての現役の調査回答者のほとんどすべてが避妊を利用し、少数は意図しない妊娠を報告しました。望まないときに妊娠したと言った13%の半数以上がその時に避妊を使っていました。
退役軍人の人口の31%は、現役中に意図しない妊娠をして、11%は退役後に妊娠したと言いました。
総計で現役女性8人は勤務しながら人工中絶をし、退役軍人の50%は中絶で妊娠を終わらせたと言いました。手続きの費用は300〜600ドルで、国防総省や復員軍人援護局では賄われません。
報告書は連邦政府が提供する中絶の提唱者ではありません。代わりに、SWANは軍隊と退役軍人の医療従事者が助言、支援とアフターケアを提供することを勧告しました。
「軍隊と退役軍人の医療従事者は中絶そのものを提供できませんが、彼らは女性軍人にそれができる場所を助言できますし、彼らは必ずその後のケアを提供すべきです」とハーリングは報告書に添えた声明で言いました。
5カ所の軍の治療施設が不妊治療を提供します。テキサス州サン・アントニオ市のブルック陸軍医療センター(Brooke Army Medical Center)、ハワイ州のトリップラー陸軍医療センター(Tripler Army Medical Center)、メリーランド州バチスタ市のウォルター・リード国立軍医療センター(Walter Reed National Military Medical Center)、カルフォルニア州サンディエゴ市の海軍医療センター(Naval Medical Center)、ワシントン州タコマ市のマディガン陸軍医療センター(Madigan Army Medical Center)。
トライケア(Tricare・軍人用健康保険)は軍が軍の治療施設を提供できない地域で体外受精に関連する費用の一部を負担します。
これは気になるデータです。米軍で起きるのなら自衛隊でも起きていないのかが気になります。
また、米国内では環境基準を守る米軍も、国外では廃棄物処理などが不適切になり、それが健康被害をもたらしていることもあります。有名なところでは、ベトナム戦争の枯葉剤です。これをベトナムで浴びた隊員の子供が生まれつきの障害を持ったことがあります。現在では、焼却用の穴(バーン・ピット)から出たばい煙を吸った隊員や軍属が被害を受けています。
とかく、軍隊で使うものは兵器に限らず人間の体を集中的に破壊するものが多く、特別な注意が必要です。特に妊娠に関することなら、他の病気よりも多くの注意が向けられて当然です。
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