そう多くはなかったマティスの後任候補

2018.12.24


 military.comによれば、ジム・マティス国防長官(Defense Secretary Jim Mattis)の辞任と辞職の方法はドナルド・トランプ大統領(President Donald Trump)に国防総省を率いるだんだん減る交代者の見込みのリストを残しました。

 注目すべき辞表の中で、、マティスは退任する決定の主要素が約2千人と見積もられるシリアの米兵を素早く撤退させるトランプの驚くべき水曜日の発表だったことをを明らかにしました。

 マティスが反対を知らせる前でしら、交替の可能性があるといわれた何人かの者たちは撤退を失敗だと呼びました。

 バラク・オバマ元大統領(President Barack Obama)の変わらない批判者としての実績がマティスを選ぶ前にトランプの関心をひいたジャック・キーン退役陸軍大将(Gen. Jack Keane)は、トランプがそれを発表した直後にシリア撤退を批判しました。

 一連のツイートで、キーンはトランプはシリアのイスラム国の隠れ家を破壊するのに成功したと言いましたが、撤退によって平和を失うと付け加えました。

 キーンはアメリカはシリア東部に主要な再建努力とともに控えめな兵士を投入し、政治的解決のためにテーブルに着くことに進路を維持すべきだと言いました。

 リンゼイ・グラハム上院議員(Sens. Lindsey Graham・カルフォルニア州・共和党)とトム・コットン(アーカンソー州・共和党)も可能性がある国防長官の指名者と短いリストにあがりましたが、両者はシリアから撤退するというトランプの決定の厳しい批判者でした。

 トランプのゴルフ仲間で空軍予備役大佐で弁護士のグラハム議員は、決定を覆すことをトランプに求める決議を後援することで民主党員に加わりました。

 金曜日、グラハム議員はツイッターを通じて撤退に関する議会公聴会を呼びかけました。

 トランプは彼自身のツイートで「リンゼイ・グラハムが軍人の命と何十億ドルを節約しようとしているとは到底信じられない」と応えました。

 イラクとアフガニスタンで勤務した元陸軍大尉のコットン議員も、撤退画イスラム国の戦闘員を蘇らせ、大胆にすると警告するトランプへの超党派の書簡に署名することでマティスの交代者となることを避けようとするようです。

 トランプが可能な候補者と手っ取り早く考えられたその他の者たちは、かつて上院軍事委員会のメンバーだったジム・タレント上院議員(Sen. Jim Talent・共和党・ミズーリ州)、ジョージ・W・ブッシュ大統領(President George W. Bush)の下で元国家安全保障顧問だったスティーブン・ハドリー(Stephen Hadley)、いまはマイク・ペンス副大統領(Vice President Mike Pence)の国家安全保障顧問として働く受勲したベトナム戦争帰還兵のキース・ケロッグ退役陸軍中将(Lt. Gen. Keith Kellogg)を含みます。


 国防長官にはパトリック・シャナハン(Patrick Shanahan)が決まりましたが、これはその前に出ていた記事です。後任になりそうな人がほとんどいなかったことは、トランプ政権の将来が危ういことを示しているので、ここで紹介しました。

 なお、マティス長官は当初よりも前倒しで1月1日に辞任することになりました。彼が辞表にシリア撤退に反対する意向を書き込んだため、トランプが怒ったためです。リーダーとしてあまりにも器の小さい反応であり、情けなく思います。

 また、対イスラム国担当特使ベレット・マッグーク(Brett McGurk)もマティスに引き続いて辞任しました。彼もシリア撤退に反対だったのです。

 リストにのぼった候補者たちがシリア撤退をどう考えるかは現時点で確認できませんでしたが、積極的に支持する者はいないでしょう。

 トランプはなにか勘違いしています。シリアにいる米軍の軍人は戦闘活動はしていません。訓練や顧問としての活動であって、犠牲者は多くは出ていません。地上戦を効果的に進めるための存在ですから、兵士の犠牲は多くは出ませんし、費用も莫大ではありません。

 米軍は今後も空爆は続けるということです。空爆とて航空機が墜落する危険性はありますし、費用もかかります。ヨルダン空軍のパイロットが航空機の故障で墜落し、イスラム国に拘束された後に焼き殺された事件もありました。

 早い話、顧問団の撤退は効果が薄く、アサド政権を有利にするだけで意味がないのです。

 

 

 


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