欧米諸国が一斉にロシア人スパイを追放
military.comによれば、トランプ政権はロシア人外交官60人を追放し、シアトルのロシア領事館を閉鎖しました。後者はワシントン州の米海軍原子力潜水艦の母港、キットサプ海軍基地(Naval Base Kitsap・kmlファイルはこちら)に対するスパイ活動についてモスクワを妨害するのを助けます。
イギリスに住む元ロシア人スパイの毒殺におけるモスクワの嫌疑がかかる役割に対して報復する1ダース以上のヨーロッパの同盟国と共同で、ホワイトハウスは劇的な処置をとりました。
それはこれまでに一度で最大で世界的な、国家の諜報当局の追放といわれます。
攻撃的な行動は、ウラジミール・プーチン大統領(President Vladimir Putin)とのつながりを改善しようとするドナルド・トランプ大統領(President Donald Trump)の努力に反し、ワシントンと重要な軍事基地へのロシアの増加する偵察への米諜報組織の増加する懸念を反映します。
「それは単なるそこいらの海軍基地ではありません」と、バラク・オバマ大統領(President Barack Obama)の下で国防長官の政策担当次官を務めたブライアン・マッケオン(Brian McKeon)は言いました。「核兵器を持つ潜水艦を持つ2つの海軍基地の一つです」。
ヨーロッパとNATO同盟国多数はアメリカに加わり、ロシアの情報当局者を彼らの国から追放しました。
欧州連合は月曜日に30人を追放し、ウクライナな13人を出国するよう命じ、カナダは7人を追放しました。
イギリスのテレサ・メイ首相(Prime Minister Theresa May)は、それをロシア人情報官の史上最大の共同の追放と呼びました。
2017年1月までロシア・ポートフォリオに責任を持つ国防副次官補を務めたマイク・カーペンター(Mike Carpenter)は、追放は重要な処置でありながらも、さらなる派生的な行動が続かなければ、むしろ象徴的だと呼びました。
次なる処置の一つの選択肢は、ロシアの金融機関とロシアの防衛企業との商取引を禁止するイランに課したのと似た経済的制裁を含みます。
「そうした処置は算術に強い影響を及ぼします」とカーペンターは言いました。「しかし、ロシア人外交官の追放だけでは、その攻撃的な行為からロシアを阻止しそうにはありません」
モスクワは報復を誓いました。
「鏡のような反応があるでしょう」と、ロシアの外務省は声明で言いました。
「我々はこの処置を非友好的で、3月4日にソールズベリーで行われた事件の原因を見つけ、犯人を見つける仕事と利益のためにならないと考えます」。
ロシアはセルゲイ・スクリパリ(Sergei Skripal)と彼の娘に対する、3月4日のソールズベリーでの神経ガス攻撃の背後にいることを繰り返して否定しました。
66歳のスクリパリと娘で33歳のユリア(Yulia)はショッピングセンターの公共のベンチで意識不明で発見され、病院で重篤のままです。
トランプはまだ公に追放について話していません。さらに、トランプは先週のプーチンとの電話で元スパイの毒殺の告発を言いませんでした。
彼はそのかわりに、ロシアの指導者に3月18日の再選勝利のお祝いを述べることで、国家安全保障顧問の助言に背きました。
ホワイトハウスはロシアとよりよい関係を築くこうとし続けると言いましたが、それはロシアがその行為を変えて、その行動には結果があると認める場合だけだと言いました。
政権高官はシアトルでのロシア領事館のスパイの人数は「容認できないほど多い」と警告しました。
「それは特に西海岸から、とても明白なシグナルを送ります。ロシア人は現在、我々の国民に対するスパイ行為を行うことに関して現存した能力を持ちます」と政権高官は月曜日に言いました。
追放されたロシア人当局者の人数は、国連の1ダースを含めて、2016年12月に米大統領選挙におけるモスクワの干渉への報復で、オバマ大統領が追放した総数のほとんど2倍です。そして、それは今月初旬のイギリスによるロシア人外交官23人の追放の約3倍です。
それは2001年にジョージ・W・ブッシュ大統領(President George W. Bush)が追放したロシア人外交官51人すら凌ぎます。
ロシアの諜報を取り扱った元米高官によれば、シアトル領事館の閉鎖はロシアのスパイ活動への大きな打撃です。
元当局者は、ロシアは米軍基地だけでなく、航空機メーカーのボーイング社とオンライン通販のアマゾンにも興味があると言いました。
「シアトルは(ロシアの諜報の関心の)重要な技術センターです」と当局者は言い、2010年にロシア人スイーパー細胞10人をアメリカが逮捕したことを指摘しました。
シアトルで何人かのメンバーがいた細胞は、魅力的なスパイのアンナ・チャップマン(Anna Chapman)で有名になりました。
チャップマンは司法省が不法入国計画と呼んだものの一部でした。それはアメリカの人気テレビシリーズ「The Americans」の発想源になりました。
実生活で、細胞のメンバーは通常の郊外の生活を送り、アメリカ生まれの子供がいて同化しました。
シアトルのマイクロソフト社で初心者レベルのソフトウェアのテスターとして働いていた、23歳のアレクセイ・カレートニコフ(Alexey Karetnikov)を含め、他2人の容疑がかかった細胞のメンバーが関係しました。
彼は出入国管理違反のために追放されました。
「領事館は秘密の信号の収集基地で、作戦の基地です」と当局者は言い、ロシア人の収集能力は、サンフランシスコのロシア領事館とメリーランド州とニューヨーク州のロシアの伝統的な「休暇」施設が、スパイ活動のために昨年閉鎖されたことによる他の最近の失敗に対処しています」と指摘しました。
場所を確認してもらうと分かりますが、この海軍基地は巨大です。近くのキットサプ・バンゴー海軍基地には巨大なミサイルの貯蔵施設もあります。非常に幅が太く、長い川の上流にあるため、外洋からの侵入が難しいところです。ここを調べたいのは当然ですね。
しかし、マイクロソフト社に勤務して、どれだけ情報を集められるかは疑問です。基地にいる艦の数を報告するくらいかも知れません。
米軍では基地に侵入できるかを、実際に特殊部隊要員に行わせて評価をしているといいます。彼らは武力で押し入ったりはしません。出入りの業者に化け、堂々と基地に入り、原潜の原子炉まで行き、そこに「破壊成功」と書いた紙を貼り付けて姿を消します。
米軍の動向は重要だから、それだけ熱心に調べるのでしょう。日本でも、より規模の小さいスパイ活動が行われていることが確認されていますが、最近はあまり話を聞きません。
それから、トランプがプーチンに祝意を伝えたことは、アメリカでも批判の種になっています。トランプはプーチンと取り引きができると思っているようですが、狡猾なプーチンには敵わないでしょう。こんな愚か者を大統領にしたツケはアメリカ国民が払うことになります。日本へのとばっちりは防ぎたいところですが、安倍晋三が総理大臣では不安は尽きません。
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