機密漏洩者、マニングのいま

2018.5.8


 military.comが軍事機密を漏洩して有罪判決を受けたチャールズ・マニング(現在の名前はチェルシア)がトランスジェンダーの女性として生きる現在を報じました。

 チェルシア・マニング(Chelsea Manning)はもはや、米政府の秘密を明らかにしたために長期刑を務めて男性用の軍刑務所でトランスジェンダーの女性として生きるのではありません。髪を伸ばし、世界を旅して、彼女が好きな人と時を過ごすのは自由です。

 しかし、バラク・オバマ元大統領(President Barack Obama)がマニングの35年の刑を減刑した年、アメリカで最も有名な有罪判決を受けた機密漏洩者は延長されたバケーションをとっていません。このオクラホマ出身者は米上院へありそうにもない立候補をすることを決めました。

 30歳のマニングは1月に立候補するための届けを出し、8月以降にメリーランド州で有権者登録をしました。彼女は裁判を待つ間に叔母と共に滞在した場所から近いノース・ベセダ(North Bethesda)に住みます。彼女は3期目を狙うメリーランド州の民主党議員で、下院で過去に10期を務めた74歳のベン・カルダン上院議員(Sen. Ben Cardin)の議席を狙います。

 国際的に認められたトランスジェンダーの活動家でもあるマニングは、彼女が謎に包まれた監視国家と考えるものと悪夢のような抑圧と戦う願望に駆り立てられると言いました。

 「独裁政治の台頭は人生のすべての面を侵害します。それが政府であれ、企業であれ、技術的なものであれ」とマニングは、富裕層向け高層住宅の自宅でのインタビューの間にAP通信に言いました。飾りがほとんどないリビングルームの壁にはオバマの減刑命令書とアメリカのアナキスト、エマ・ゴールドマン(Emma Goldman)とイギリスの戯曲家、オスカー・ワイルド(Oscar Wilde)の写真が掲げられていました。

 マニングの6月26日の予備選挙のための大キャンペーンは最近の記憶の中で一層型破りな米上院議員立候補の一つに見え、候補者は党の戦略の外でよく活動をしているところです。事実、自分自身を民主党員とすら思わない彼女は、ドナルド・トランプ政権に屈服している支配者層の民主党議員を動揺させる願望に突き動かされるといいます。彼女は予備選挙出馬が失敗したら、無所属では立候補しないだろうと公約しました。

 彼女は確かに人目をひく政策、刑務所の閉鎖。囚人の解放。国境の廃止。刑事司法システムの再構築。医療と最低所得保障を手に入れました。最大の政策課題は?。2003年に創設された連邦機関、マニングが民族浄化のための準備と断言する移民税関捜査局を廃止することです。

 マニングは彼女を力を発揮する上院議員にすると信じる人生経験を列挙しました。シカゴでホームレスだった時期、米陸軍情報アナリストとしてのイラクでの戦争経験、獄中の7年間すらも。彼女は支配者層の政治家よりも「より大きなビジョン」を手にしたと断言します。

 しかし、政治アナリストは有罪判決を受けた重罪犯は勝てないと疑っています。

 「マニングは、アメリカ帝国に光を当てるために、アメリカ史の中で長い血統を持つ抗議する候補者として立候補しています」と、ジョン・ホプキンス大学の政治科学教授のダニエル・シュロツマン(Daniel Schlozman)は言いました。「それは、ベン・カルダンを打倒しようとするよりも、とても違ったキャンペーンを伴った、とても違ったゴールです」。

 マニングの反逆の立候補はこれまでのところ、数少ない登場と掲載されただけのキャンペーンのウェブサイトで、最小限度の出来事でした。ここ数日、彼女はデモ隊の多くと交わらないようにして、ボルチモアでほとんど気づかれずにに政治集会に接近しました。しかし、小さなグループに相対すると彼女の転換になり、彼女のセレブの地位は明白でした。彼女にあったことがない人たちが彼女をファーストネームで呼び、熱心に写真を撮りました。

 マニングは2010年に軍と国務省の書類700,000件以上をウィキリークスに漏洩したことを認めました。彼女は動機はアメリカの外交政策に議論を湧き起こしたいという願望だっと言い、彼女は英雄と裏切り者の両方として描写されてきました。

 逮捕されたときはブラッドレー・マニング(Bradley Manning)として知られ、彼女は2013年の軍法裁判のあとでトランスジェンダーだと告白しました。彼女は刑務所で長髪を伸ばすことを禁じられ、起訴のあとになってホルモン治療を承認されました。彼女は独房で長い期間を過ごし、2度自殺を試みました。

 軍刑務所でのマニングの治療について話すことを拒否したとされる国防総省は、彼女の政治的野心についても沈黙のままです。民主党当局はノーコメントだといい、予備選挙では政策は重要ではないと言及します。共和党の要因は静かです。

 民主党支持者が多い州は数万人の連邦政府職員と国防業者を擁するメリーランド州では、マニングの主要な支持者たちは支持政党がないか反政治派であるようで、それらを政治的に融合しそうにしません。彼女は今年の第一四半期の収支報告書で、カルダンの336,000ドルに比べて、72,000ドルと報告しました。

 候補者は積極行動主義サークルの外側に草の根の熱狂源をを選ぶのがやっとでした。そして、彼女の立候補は彼女のプロフィールを強化するための手段にすぎないと感じる進歩的民主党員を見出すのは容易です。

 「私にはそれはほとんど本を売るためのツアーの一部、刑務所から釈放されたあとの彼女の瞬間の時に感じられます」と、非営利組織「the Gender Rights Maryland」を率い、州上院への民主党候補者であるトランスジェンダーの女性、ダナ・ベイヤー(Dana Beyer)は言いました。「私はこれが真剣な努力だとは思いません」。

 マニングは本当に、彼女の劇的な人生についての本に取り組んでいます。今のところ、彼女は講演会から収入を得て自分自身を養うと言います。彼女は様々な大学で話、今月遅くにモントリーオルの会議で演題に立つことになっています。

 先週、彼女はドイツの首都、ベルリンでの技術会議に現れ、数千人の聴衆から喝采を受けました。彼女は出席者に、彼女は未だに刑務所のあとの生活を調整することと戦っていて、セレブの地位に未だに慣れないと言いました。

 「個人崇拝のようなものがあり、それは私を圧倒します」と彼女はベルリンで言いました。

 メリーランド州の住居で、マニングはAP通信に、彼女は時折、初めて監禁されたクウェートでの檻の中やバージニア州、国連当局が彼女が残酷で非人間的な品位を貶める扱いをうけたと結論したクァンティコ(Quantico)の海兵隊基地で監禁された場所へ戻り、パニックを起こした目覚めると言いました。彼女は不安を克服するために懸命に取り組み、ヨガ、呼吸練習、読書で集中しようとします。

 「私はいま、ほぼ1年間休んで、傷がどれほど深いかが徐々にはっきりしてきています」と彼女はリビングルームで言いました。

 成功をどう定義するかと尋ねられると、マニングは「私にとっての成功は生き残ることです」と熱意のある激しさで答えました。


 非合法の機密漏洩という罪を犯したものの、彼のお陰で米軍の不正行為が明らかになったのも事実です。一概に悪と決めつけられないのも確かなのです。

 マニングがどうなったのかが知りたいと思っていたので、この記事は助かりました。一応は元気そうです。

 しかし、マニングは収監中に長時間裸にされるなどの虐待を受けていて、軍裁判官が刑期から収監された期間を差し引いたほどでした。精神的にはまだ穏やかではないはずです。

 マニングの虐待は、米軍であっても、裏切り者に対しては必要以上の制裁を加えることの実例でもあります。似たことが日本でも起きる可能性があり、我々も注意しなければなりません。

 彼女の政治活動はともかく、今後、アメリカに影響をあたえるような活動をやっていってほしいと願いますね。

 

 

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