米軍のLGBT排除が実施へ

2019.3.15


 military.comによれば、4月12日から性別違和感を持っていたり、治療をはじめていたり、性転換をしたトランスジェンダーの個人はもはや、ほとんどの場合、米軍に入隊できないでしょう。

 国防総省は火曜日に、性別違和感を持っていたり、性転換をした約1,000人の在籍するトランスジェンダーの兵士は軍隊に残り、昇進、高等訓練、転勤、士官任官のようなキャリアの機会を求め続けることを許されるとの政策を発表しました。現役兵の最近の調査で、約9,000人の個人がトランスジェンダーと自覚するものの、1,000人の隊員しか性別違和感を持つと診断されていないと、国防総省当局者は水曜日に記者の電話取材で言いました。

 軍隊に入隊を望む性別違和感の病歴をもつ者は誰もが、少なくとも過去3年間にわたり誕生時に得た性別に違和感がなく、性転換のためのいかなる治療をはじめず、生物学的な性別に関連した基準を固守することを示さなければならないでしょう。

 現在、軍隊と契約しているけども、まだ入隊訓練に入っていないとか、任命されていない個人は2016年の政策の新規定の適用から除外されます。それは彼らが性別違和感の診断があっても勤務することを認められ、勤務しながら性転換のための治療を求められることを意味します。

 国防総省当局者は水曜日、新しい政策はトランスジェンダーの人々が勤務することを禁じないことを示し、それは性別違和感の診断を受けた個人だけに制限されると付け加えました。アメリカ精神医学協会の精神障害診断統計マニュアルは性別違和感を「大きな苦悩や誕生時に割り当てられた性に満足していないことに関連して機能する問題」を経験することと定義します。

 米軍はトランスジェンダーの人々を差別しないと、ある当局者は示唆しました。

 「これは軍隊に勤務するトランスジェンダーの個人を禁止しません。事実、この政策は実際には性同一性に基づくだけの不本意な分離を禁止します」と当局者は言いました。「我々はすべてのトランスジェンダーの個人が性別違和感を持つとは認めません」。

 しかし、LGBTQのコミュニティの活動家は新しい政策は兵士の人権を制限し、ビル/クリントン大統領の下で導入された、ゲイとレズビアンの個人に公に性的嗜好を明らかにしない限って認める「聞かない言わない政策(Don't Ask, Don't Tell)」に匹敵するといいます。

 「聞かない言わない」が施行される前は、ホモの兵士は完全に軍務を禁じられていました。

 「今日、トランプ政権は公然とした勤務の真実性について偏見と政治的手段を選んでいます……当時『聞かない言わない』を支持した指導者たちですら、後に準備を改善するよりは支障をきたすと信じるようになりました。同様に、それがトランスジェンダーの軍務に関するこの偏屈な政策の運命でしょう」と擁護グループ「the Palm Center」の理事、アーロン・ベルキン(Aaron Belkin)は声明で言いました。

 政策に反対の発言をして、下院軍事委員会の人事小委員会議長のジャッキー・スペイアー下院議員(Rep. Jackie Speier・民主党・カルフォルニア選出)は徴兵を延期したドナルド・トランプ大統領(President Donald Trump)の健康状態に言及しました。

 「こうしたタフで勇敢な隊員たちは国への義務と奉仕を回避するための言い訳に決して骨棘を使いませんでした」とスペイアー議員は言いました。「我々は彼らに政府が容認した差別ではなく、感謝をする義務があります。この政策は悪意があり、屈辱的で、破滅的であり、国益に寄与しません」。

 2017年7月、ツイッターを通じてトランプ政権はトランスジェンダーの個人に軍務を禁じる計画を発表しました。それに応じて、当時の国防長官ジム・マティス(Jim Mattis)は2018年2月にかなりの治療を必要とする性別違和感を持つ者たちを禁止すると限定した政策を起草しました。

 提案された政策は係争中の訴訟が保留されたままで、実施を延期する裁判所によって行われた禁止例を結びつけました。1月、米最高裁は政策に関して提訴された3件の審理に反対する決定をし、対抗する禁止例を取り消す別の米上訴裁判所のいくつかの決定を認めました。

 2月にトランスジェンダーの隊員5人が提案された政策に抵抗するために議会で証言し、それを差別的だといいました。彼らは彼あの軍務は性に基づいてではなく、そのメリットで考察されるべきだとつけ加えました。

 「我々が求めているもののすべては、こうした正確に同じ(軍隊の)基準を満たし、保持される機会です」とジェニファー・ピース陸軍大尉(Army Capt. Jennifer Peace)は下院軍事委員会公聴会の間に言いました。

 国防総省当局者は、彼らは単に軍務に不適格だと考えられる数百件の健康状態のリストに性別違和感を追加するだけだといいます。

 健康状態は小児ぜんそく、糖尿病と癌とのような身体的な障害と自閉症スペクトラム障害、注意欠陥多動性症、摂食障害、鬱病、統合失調症のような精神的な傷病を含みます。

 「我々の取得マニュアルには軍務から仮に不適格とする人々の状態が35ページあります。性別違和感は同じくです」と当局者はいい、勤務に興味がある人たちはまだ免除が適用できるとつけ加えました。

 国防総省によれば、毎年、新入隊者に約7〜8%の医療免除が適用されます。

 政策は米沿岸警備隊員にも適用されます。デビッド・ノークィスト国防副長官(David Norquist)が署名した指令型覚書19-004「トランスジェンダーの個人の軍務と性別違和感を持つ個人」によれば、軍隊と沿岸警備隊は個々の事例で条件を問わずに、政策が彼らの地位を無効にすることから免除されている人々に免除を与えることを許されます。


 極度に男性ホルモンが多い大統領の性的嗜好のおかげで、トランスジェンダーの隊員が軍隊に入れなくなり、国防力が落ちるという異常事態。

 しかも、その大統領は親のコネで医者に偽の診断書を書かせて兵役を免除された徴兵逃れ。

 米軍は様々な議論を重ねて、トランスジェンダーの軍務を認める方向で進んでいたのが、大統領の命令により、却下されることになりました。

 どう考えても納得できませんね。

 

 


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