弁護団がマニングの釈放戦術を変更

2019.6.2


 military.comによれば、元米陸軍情報アナリストのチェルシー・マニング(Chelsea Manning)の弁護士たちは、北部のバージニア州の刑務所から彼女を釈放するための活動を一新しています。

 マニングの弁護士たちは金曜日に、連邦判事にウィキリークスを調査する大陪審に証言を拒否したために、マニングをアレキサンドリア刑務所に送る決定を再考することを求めて法廷書面を提出しました。

 この申請はウィキリークスの創始者、ジュリアン・アサンジ(Julian Assange)新しい起訴がマニングの証言を無関係にしたと主張します。

 「残るのは彼女の証言に継続的な必要があるかを政府が真剣に主張できるかです」と弁護士のモイラ・メルツァー・コーエン(Moira Meltzer-Cohen)、サンドラ・フリーマン(Sandra Freeman)、クリストファー・リービッグ(Christopher Leibig)は申請に書きました。申請は、マニングは収監のために肉体的に苦痛を受けていて、それが彼女に課した経済的な影響のために家を失う真っ只中にいるといいます。

 マニングは5月16日以来、法廷侮辱罪で投獄されています。彼女は、大陪審の期間、最大18カ月間刑務所にいる可能性があります。アンソニー・トレンガ判事(Anthony Trenga)は収監されてから30日を超えると一日500ドル、60日を超えると1,000ドルの罰金も命じました。

 これは先の大陪審への証言を拒否したために、今年早くに2カ月間の収監期間に引き続きます。

 マニングの弁護士たちは、アメリカがイギリスへのアサンジの送還要請を最終決定するために6月12日の期限に直面し、その期限のあとに新しい起訴は送還を得る努力を難しくするため、検察官たちがアサンジに対するスパイ法でのより新しい起訴を手に入れている事実が特に重要だといいます。特に、彼らはアサンジに対するいかなる追加の起訴が出されそうにないといいます。

 「送還の申請のあと、ミズ・マニングの証言の必要性は急に小さくなります」と弁護士たちは書きました。

 アサンジを起訴してマニングの大陪審での証言を模索するバージニア州東部地区の米検察局の報道官、ジョシュア・ストゥーブ(Joshua Stueve)は金曜日にコメントを拒否しました。

 連邦法では、非協力的な証人は収監が証人に証言をさせられるという合理的な信頼がある場合にのみ法廷侮辱罪で収監できます。収監期間が強制効果がなく、懲罰に過ぎない場合、非協力的な証人は釈放されるはずです。

 マニングは概して大陪審は職権乱用で、彼女は証言よりも死を渇望するといいました。マニングを収監する上で、トレンガ判事は、合衆国憲法を特別に引用し、大陪審へ証言することで不名誉はなく、収監期間がマニングにそれを熟考することを望んだといいました。

 対して、マニングは根拠を繰り返して、判事に長い手紙を書きました。彼女は世界中の大陪審の活用についつ長い歴史を含め、多くの西欧諸国は、秘密に被告人に対して検察官の有利に不公平な形で機能するためシステムを放棄しているといいます。

 「私は創始者たちが我々が今日見ているように機能するように大陪審をなすつもりはまったくなかったと確信します」とマニングは書きました。

 マニングはアサンジに大量の機密情報を渡して、軍刑務所で7年間を過ごしました。 35年間の有罪判決はその後、当時の大統領、バラク・オバマ(then-President Barack Obama)により減刑されました。


 トレンガ判事の判断には、事件の内容やマニングのこれまでの経歴や身体的な事情がまったく反映されていないようです。

 すでに軍刑務所に行き、その前の拘置中にも虐待的扱いを受け、裁判官が不法な扱いだったことを認め、拘置期間を有罪判決の刑期から差し引いたような人をいまさら収監しても、何も話さないでしょう。すでに紹介したように、マニングは証言はしないと宣言しています(過去の記事はこちら)。罰金の金額も馬鹿げています。

 そもそも裁判はアサンジの容疑者を問うのであり、マニングのそれを問うのではありません。マニングに問い質したところで、十分な証拠が出てくるとは思えません。

 これ以上、マニングを収監するのは時間の無駄です。

 


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