トランプにマケインを見せるな
military.comによれば、ミック・マルバニー大統領首席補佐官代理(Mick Mulvaney)は日曜日、テレビ番組で、部下が駆逐艦マケインをドナルド・トランプ大統領(President Donald Trump)の視界から隠すよう軍に要請したものの、そうしたからといって解雇されることはないといいました。
個人的、政治的な両者の間の敵意を考えて、大統領が故ジョン・マケイン上院議員(Sen. John McCain)の名を冠した軍艦を見るのを逃れることを「要請するのは不合理なことです」とマルバニーはNBCテレビの「Meet The Press」でいいました。
「大統領の前上院議員への感情はよく知られています」と彼はいいました。
それ故に、先週の日本訪問で最高指揮官が怒る可能性を避けるために善意から出た試みのために誰かを解雇するのは愚かだと、彼は付け加えました。
「Meet The Press」と「Fox News Sunday」で、マルバニーはトランプが日本訪問で訪れた強襲揚陸艦ワスプ(Wasp)の近くのアーレイ・バーク級誘導ミサイル駆逐艦マケインを見つけたあと、何が部下の心を通り抜けたかを説明しようとしました。
「先遣チームの23歳か24歳の人物がその場所に行き、『なんてことだ。ジョン・マケインがある』と言ったのが事実。我々はみな、大統領が前上院議員をどう思っているか知っています。それは最悪の背景かもしれません。誰がそれを動かすことを調べられますか。尋ねるのは不合理ななことではありません」とマルバニーは「Meet The Press」でいいました。
米海軍は土曜日、大統領が訪問する間、マケインの見え方を最小限にするよう要請を受けたことを認めました。
艦はもともと、両方が提督だった上院議員の父親像と祖父の名前がつけられました。昨年、上院議員の名前が死去時に追加されました。
パトリック・シャナハン国防長官代理(Acting Defense Secretary Patrick Shanahan)は韓国へ向かう途中に記者へ、彼はこの事件に関して監察官の報告書を求めるつもりはないと言った、とAP通信が報じました。APによれば、彼は類似した事件を避けるために軍にガイダンスを出すことも考えているところだといいました。
シャナハンは、彼はマケインの夫人、シンディー(Cindy)と話をしたと言いましたが、会話の描写はしませんでした。
「C-Span(非営利のケーブルメディア)」が報じた発言の中で、トランプは先週ホワイトハウスで記者に、誰であれマケインを彼の視界から遠ざけるよう軍に求めた者には「善意があった」と言いました。
「私は何が起きたかは知らない。私は関係していなかった。……私はそれをしていなかったろう」と彼はいいました。「彼らが私が彼(マケイン)を嫌いだと考えたから誰かがそれをやった」。
「私にとって、ジョン・マケインは、私は一度もファンではなかったけ。まさに私は一度もそうしようとしなかった」とトランプはいいました。
「彼らには善意があった。私はそう言う」と、彼は要請をした誰がについていいました。「私はそれについて何も知らない」。
マルバニー大統領補佐官がいうとおり、大統領は軍の「最高指揮官」です。ならばこそ、ジョン・マケインが視界から隠されるようなことはしてはいけません。
マケイン上院議員の親族に対しても、マケインの搭乗員に失礼です。
二代にわたり海軍に勤め、上院議員自身も戦争捕虜となる犠牲を払った一家が、こんな仕打ちを受ける理由はありません。
(衝突事故のためではなく)艦名が気に入らないからどこかに行ってろ。搭乗員が大統領からこんなことを言われる筋合いはありません。
この事件は、大統領の機嫌がホワイトハウスの最優先事項になっていることを示します。いわば国家の一大事。これを軽視するのは危険です。
大統領からは失礼を詫びる言葉はなく、自分は無関係だと言うだけです。これほど無責任な発言はありません。
すでに軍人出身の国防長官を辞任させ、軍人からの人気が落ちているトランプ大統領は、また軍人からの支持を失ったことでしょう。こんな気難しい老人が最高指揮官かと思うと、有事の際にあてになるのか疑問に思うでしょう。
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