日本は米海兵隊の政治的中立を学べ
military.comによれば、米海兵隊はダンカン・ハンター下院議員にトレードマークになったエンブレムとスローガンを資金集めの郵便物の中で使わないように求めました。
サンディエゴ・ユニオン・トリビューン(The San Diego Union-Tribune)は、軍はハンター議員に、彼に合衆国海兵隊の鷲、地球と錨のエンブレムと「最高の友であれ、最強の敵であれ(No Better Friend, No Worse Enemy)」のフレーズをキャンペーン資材のすべての中で直ちに使うのを止めるよう求める書簡を書いたと報じます。
書簡は共和党議員が海兵隊の退役軍人であると述べ、別のロゴを使うのは歓迎するといいます。
公報のマイケル・ハリソン(Michael Harrison)はハンター議員は失望したが、キャンペーンは要請に応えているといいます。
ハンター議員は、彼と彼の妻が私的な出費のためにキャンペーンの寄付金の25万ドルを使ったとされて起訴されながら2020年の再選に向けて戦っています。彼の妻は有罪を認め、彼に対して証言することになっています。
海兵隊のエンブレムはこういう図柄です。
米軍は政治的中立にやかましい軍隊で、そこは自衛隊とは大きく違います。先日、北海道の札幌市で安倍晋三総理の演説中にヤジを飛ばしたり、プラカードを掲げた人が北海道警察の警察官に拘束されたり、尾行される事件が起きましたが、日本では長期政権を務めた自由民主党に官界が忖度するのが当たり前になっています。
しかし、日本より民主主義の歴史が長いアメリカでは、軍隊は政治的中立を保つために注意を払っています。
ここが日本とアメリカの大きな違いです。
もともとが、イギリスと戦うための民兵団から誕生した米軍ですから、特定の政治家や団体のために戦うという発想がありません。その点、日本には未だに戦国時代の君主や天皇に仕えるという概念が残っていて、そういう流れになりやすいのです。
国会議員に自衛隊OBが何人かいますが、元自衛官の経歴を最大限に利用する人もいます。
空自幹部が路上で国会議員に暴言を吐くことに抵抗感を持たないのも、こうした民主主義の常識を知らず、米軍が軍法で公職の人々への侮辱を禁止していることを知らないためです。平和憲法の下で、異質な環境で成長した自衛官は井の中の蛙に育ってしまいました。それも先祖返りみたいに旧軍人の真似をするという、最悪の形でです。
せめて、当サイトは米軍のやり方を紹介し、警鐘を発しようと思います。
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