去る者と来る者のメッセージ
military.comがエスパー国防長官の最後の覚書と、新任のミラー国防長官の最初の覚書について、2つの記事を報
じました。両者の違いを垣間見るために読み比べてみてください。
military.comに
よれば、ツイッターを通じてドナルド・トランプ大統領(President Donald
Trump)が発表した数時間後、マーク・エスパー国防長官(Defense Secretary Mark
Esper)は国防総省の職員に最後の覚書を出し、国防総省の指導者としての短期間の在職を人生の栄誉であり名誉だとよびました。
エスパーの解任のタイミングは意外でしたが、反乱法の下で民間の暴動を抑えるために現役兵の活用の可能性を含
むいくつかの注目を浴びる軍事問題に関して、トランプに支持されなくなったので、彼はこの仕事に長く残らないだろうと広く信
じられていました。
しかし、エスパーの別れの覚書は、議論や非難を避け、この地位で過ごした18ヶ月間の国防総省の出来事や業績を話しまし
た。
「共に我々は、部隊の近代化、準備の向上、同盟国とパートナーとのつながりの強化、そしてより効果的にするた
めの省の改革で、国防戦略を実行する確固とした進歩を遂げました。我々は軍の隊員、配偶者とその家族の福利厚生で大きな歩み
も遂げ、多様性、一体性、軍隊内の公正を向上させる重要なイニシアチブを行いました。
「同時に、我々は宇宙軍と宇宙軍(統合軍)を立ち上げ、サイバー軍の権限と資源を拡大し、核のトライアド(戦略爆撃機、大
陸間弾道弾、潜水艦発射弾道弾から成る攻撃力のこと)を再構成し、未来の海軍に大胆なビジョンを提案しました」。
アメリカ宇宙軍はジョー・バイデン(Joe
Biden)が1ヶ月前の12月20日に、第46代合衆国大統領12月20日に軍隊として最初の誕生日を迎えます。エスパーもより大きな海軍の艦隊を積極的に促進する背後
にいて、最近は500隻を要求していて、軍が過去に必要だと言った355隻を大きく超えます。
エスパーはこれらの展開は「アメリカの安全保障と海外の我々の利益を前進させた」といいました。彼はさらに、これらのス
テップは世界的なパンデミックに状況、イランからの脅威、ロシアと中国の不安、進行中の中東への派遣と、自国での緊迫した政
治的な雰囲気の中で行われたと指摘しました。
「2019年6月の省への最初のメッセージの中で、最高の軍の専門職を表し、アメリカ人が尊敬し、称賛する軍隊の性質と高
潔を示すこれらの価値観と振る舞いに向けて、私は全員で、特にリーダーが責任を果たすことのより多大な重要性を強調しまし
た」とエスパーは書きました。「私はその基準に従って行動し、無党派のままでいることで皆さんに感謝し、憲法への皆さんの宣
誓を讃えたい。アメリカの国家安全保障を前進させるために共に成し遂げられるたくさんのことがあると知りながら退任します
が、我々が統合部隊の準備、能力とプロフェッショナリズムを向上させなければならない、根本的な転換と未来のために準備する
時に多くが達成されました」。
過去に陸軍長官を務めたエスパーは、国防総省の支出を70億ドル削減した陸軍の似た努力を反映して、国防総省
の「夜間法廷」改革も促進しました。
元陸軍歩兵将校の彼は、2017年に陸軍長官となる前に保守的なシンクタンク、ヘリテージ財団(Heritage
Foundation)で、議会職員として、後に国防産業のレイセオン社で働きました。彼は2019年7月23日に国防長官に就任しました。
一部の人達は彼をドナルド・トランプの「イエスマン」と批判し、トランプが後に彼を叱るために用いた「イエス
パー(Yesper)」というあだ名もつけましたが、エスパーはこの夏に人種的な不公平と5月25日にミネアポリス市で警察
の拘束中にジョージ・フロイド(George
Floyd)が死亡した件をめぐる抗議者を鎮圧するために米軍を派遣する件で大統領に反抗しました。
10月には、ニューヨークタイムズ紙が「歩く死人」と呼びました。彼は国防長官代理として、元国家対テロリズム・センター
(the National Counterterrorism
Center)の元所長、クリストファー・C・ミラー(Christopher C.
Miller)と交代させられるでしょう。
エスパーは最後の手紙の中で捨て台詞は吐くことなく、国益への堅実さと献身を求めました。
「任務に集中し、美徳を追求することに忠実なままで、常に正しいことをしてください」と彼はいいました。「これらの義務に
従うことで、世界で最も準備ができた、尊敬され能力のある軍隊のままであり続けられます。それこそは我が国が期待すること
で、ふさわしいことです」。
*************************************
military.comに
よれば、職について1周間足らずで、国防総省の新しい指導者代理は国防総省の職員に向けて、アフガニスタンから帰国する時だ
という直接的なメッセージを含めた最初の公のガイダンスを発しました。元「騎兵」で、2001年にアフガニスタンに入った兵
士の最初の混成部隊の一員だった特殊作戦将校のミラー(Miller)は、ドナルド・トランプ大統領(President
Donald Trump)がマーク・エスパー国防長官(SecDef Mark
Esper)を解雇したあと、11月9日に国防長官代理を務めるために国家テロ対策センターの仕事から招集されました。
エスパーはジョー・バイデン(Joe
Biden)の選挙当選確実に引き続いて、国防総省とその他の機関の中で多発した解雇の最初でした。一部の人はトランプの狙いは大統領府の移行期間に先立って不安定な性質
を植え付けることと推測し、他の人はミラーと、アフガニスタン戦の歯に衣を着せぬ批判者のダグラス・マクレガー
(Douglas
Macgregor)を含める顧問たちの投入は、年末前に紛争に結末をつけるための最後の努力の一環と推測します。
金曜日に送られ、土曜日の早朝に公表された2ページの覚書の中で、ミラーは国防長官代理の責任を、イラクとアフガニスタン
で兵士を率いたのに次いで、「我が職業人生の最も大きな名誉」だとよびました。
彼は党派を超えた取り組みを求め、目の前にある仕事の楽観的なビジョンを示し、パラダイムに挑戦し、戦略敵な課題の中で国
防総省の競争力を維持するよう職員に求めています。それから、彼は詳細に入りました。
「我々は未来に向けて準備します。我々はアルカイダが2001年に我々の海岸に持ち込んだ戦争を終わらせることに全力を捧
げます。この戦争は終わっていません。我々はいまにもアルカイダとその提携者を打倒しますが、我々は最後まで戦いを見届けな
かった過去の戦略的間違いを避けなければなりません」と彼は書きました。「特に、この戦闘は長くかかっており、我々の犠牲は
甚大です。そして、多くは戦争にうんざりしています。私はその一人ですが、これは我々の努力をリーダーシップから支援の役割
へと移行する上では重要な段階です」。
ミラーの言葉はワシントンポスト紙が公表した9月10日の意見欄で表明した考えを反映しました。記事の中で、
彼はアルカイダに対する戦争の終わりは見えていて、テロリストグループは危機に陥っているといいました。彼は力を回復する前
にグループを粉砕するために決定的な努力を求め、アメリカは我々の任期で戦争を終わらせるといいました。
新しい覚書で、彼は戦闘を終わりへ持ってくる必要性を強調しましたが、タイムラインを示したり、撤退をどう行うかについて
ガイダンスを提示したりしませんでした。かつて、限りなき自由作戦(Operation Enduring
Freedom)として知られる戦争の移行は、アメリカが公式に戦闘活動を終わらせ、この国に残る兵士を顧問・支援の役割を行うために配置した、2014年後期に紙の上で
行われました。しかし、その後、戦闘活動は続いており、米兵は殺されていて、アフガニスタンのヘルマンド州のようなアメリカ
が去った国の地域は新しい派遣の目的地となっています。
「我々は終わりなき戦争の人々ではありません。それは我々が立ち上がり、先祖が戦ったあらゆるものと対照的です。すべての
戦争は終わらなければなりません」とミラーは覚書の中で書きました。「戦争を終わらせることは和解とパートナーシップを必要
とします。我々は課題を克服しました。全力を投じました。いま、国に帰るときです」。
10月に、トランプはツイートで、すべての米兵はクリスマスまでにアフガニスタンから帰国すると発表しました。その月の下
旬、統合参謀本部議長マーク・ミレー大将(Gen. Mark
Milley)は、兵士の撤退は状況に基づくのであって、アメリカは未だに停戦を模索し、タリバンとアフガン政府との間で和平交渉を計画しているところだと指摘して、その
声明に異議を唱えました。
陸軍特殊作戦時から彼をよく知る者たちは、今月早くにMilitary.comに、戦いの諸端に参加したのだから、テロと
の世界的な戦い(the Global War on
Terror)として知られる広範な紛争を終わらせる上で主要な役割を演じるのは彼に合っているといいました。
「彼にとって、ほとんど詩的な感覚で、キャリアの締めくくりみたいなものです」と、ミラーの下で勤務した第5特殊部隊群の
メンバー、退役中佐のジェイソン・アメリン(Jason
Amerine)はいい、彼のリーダーシップの高さを口にしました。「いま、これ以上の人はいません」。
時間がないので簡単に書きますが、エスパーは割と一般的な内容で、ミレーは具体的です。しかし、ミレーには時間がほとんど
ないので、何もできないでしょう。バイデンが誰を国防長官にするかはわかりませんが、辞任したジム・マティスを呼び戻す選択
肢もありそうです。
どの道、ミレーもトランプと馬が合うはずはなく、ごく短い時間の付き合いで終わるのはむしろ幸せというものでしょう。
|