北朝鮮軍もコロナウィルスで打撃か

2020.3.15



 military.comに よれば、北朝鮮軍も新型コロナウイルスの打撃を受けています。

 北朝鮮の政権は数週間、飛行機を飛ばさず、最近、訓練飛行を再開したばかりだと、在韓米軍指揮官は言い、隠者の王国(17 世紀半ばから19世紀後半まで朝鮮が中国としか国交を開かなかった頃の呼称)が新型コロナウイルスによる大規模な拡散による 打撃を受けたことを示しました。

 北朝鮮は正式に世界的に拡散したCOVID-19とよばれるコロナウイルスについてどんな事例も報告していません。この国 は病気が発した中国と、数千の事例がある韓国と国境を共有します。

 しかし、在韓米軍指揮官のロバート・エイブラムス陸軍大将(Gen. Robert Abrams)は、病気が北朝鮮をも襲撃した兆候があるといいました。

 「閉鎖的な国ですから、我々は断定的に彼らに事例があるとはいえませんが、事例があると、ほぼ確信します」と、彼は金曜日 に記者とのテレビ会見でいいました。「しかし、私が知るのは、彼らの軍隊が30日間にわたり閉鎖されたことと、定期的な訓練 を再び始めたばかりだということです」。

 この政権は24日間、軍用機を飛ばしませんでした、とエイブラムス大将はいいました。その後、訓練飛行は再開されました。

 北朝鮮の指導者、金正恩(Kim Jong Un)は今週、軍事演習を観閲するために2回姿を現したと、ロイター通信は報じました。最初はミサイル試験を見た月曜日でした。彼は木曜日に、軍事演習を観閲するために再 び現れました。

 写真は、致死性が高いウイルスを暴露するのを防ぐためか、彼の側近は全員が同じ黒いマスクを着けているのに、金が外出の間 に防護具を何も着けずにイベントに参加したのを示します。

 エイブラムス大将は金曜日に、COVID-19にさらされたり、拡がるのを制限するために、韓国で米軍が行う手段を詳しく 述べました。

 隊員1人、現役隊員の扶養家族2人、民間人雇用者と請負業者を含む米軍につながる9人がコロナウイルスの陽性と判定され た、と彼はいいました。

 エイブラムス大将は、外部からウイルスにさらされるのを低減した、軍がとった手段が病気の拡散を制限したと確信しました。 指揮官たちは米兵に、バー、クラブ、レストランでの食事、映画館、大人数の集会を立ち入り禁止にしました。彼らは基地の出入 りも制限し、すべての基地への入場を検査し、テレワークを導入し、任務に不可欠な人のみに労働力を削減もしました。

 「我々の最優先事項は、常に部隊を守ることです」と、彼はいいました。

 北朝鮮が新型コロナウィルスの影響を受けていることは想像しやすいですが、確認できたのはこれが最初です。

 今回公表された情報は偵察衛星で得られたものでしょうが、ほかにも無線の傍受も行われているはずです。そこは伏せているの でしょう。衛星写真による観察なら、民間の商用衛星サービスを使っても可能です。基地の車両がまったく動いていないとか、兵 士の姿がないといった、変化したものを探すことで、相手の動きはある程度は分かります。

 30日間程度で北朝鮮軍の活動が再開したのなら、おそらく、その影響は極度に強くはないのだろうと思われます。国民の移動 が制限されていることは、伝染病の拡散を抑えるかもしれません。

 


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