米海軍大学が昨年、感染症の図上演習を実施
military.comに
よれば、昨年、米海軍大学は大規模な感染症が発生したことを想定した図上演習を行っていまし た。
人口が密集する大都市で感染性疾病が発生し、急速に拡散し、犠牲者たちに呼吸不全と死を生じました。地元での阻止と対応メ
カニズムが破綻し、症例が増えると、政府、人道機関、衛生当局、軍隊にわたるグローバルな対応が必要になります。
このシナリオは、現在、世界の多くをロックダウンしているCOVID-19パンデミックの要約した描写ではありません。昨
年9月に行われた、ロードアイランド州のニューポート(Newport)にある海軍大学が実施した図上演習の前提です。さら
に、水曜日に要約の形で公表されたその結論は、今日続け現実世界の対応の努力に先見的で厄介な類似点を明らかにします。
アーバン・アウトブレイク2019(Urban Outbreak
2019)と呼ばれる図上演習は、50人の専門家が関係し、国家的パンデミックに取り巻く対応、封じ込め、メッセージ活動を調整して、2日間を費やしました。大規模な隔離
に集中した方法は裏目に出たり、さらなる疾病が拡散する引き金となり得て、大流行の規模を評価する上で、症例の全体数が死亡
率よりもどれくらいよいかなどの一部の結論は、新型コロナウイルスへの対応を通じて証明されています。
軍隊の対応に特有のその他の洞察も急所を突きました。
「計画段階ですら、軍隊と政府は(意識的または無意識的に)、現地で影響を受けたり、感染した人々との関与を限定するため
に回避行動を示すかもしれません」と、12ページの要旨の中の16の結論は述べます。
もう一つの結論は、経験豊富な専門家が抵抗を伴うシナリオにおいて、独特で異例な状態に出会う傾向を評価します。
「これは効果的な計画立案と順応を阻止し得ます」と結論はつけ加えます。
演習を設計し、海軍大学の民間=軍人道主義対応計画の副ディレクター、ベンジャミン・デイビス(Benjamin
Davies)は、演習に参加した中堅と高官の将校たちにとって、一つの課題は繰り返されるテーマ「現在の戦争ではなく、最後の戦争を戦おうとする傾向」に行き着いたとい
いました。
「この場合では、エボラ出血熱の対応からかなり多くの名残りがあったかもしれません」とデイビスは言い、2014年から
2016年の間に西アフリカで大流行をしたウイルスに言及しました。
大学、海軍や国防総省の公的な立場ではなく、個人としてMilitary.comに語ったデイビスは、13,000人以上
の死者を出したエボラ出血熱の流行の間、米軍は感染した人々に直接的な支援を提供しようとしませんでした、とつけ加えまし
た。
「プレイヤーが演習に入ると、彼らはそのガイダンスに本当に行き詰まりました」と、彼はいいました。
エボラ出血熱対応を支援する経験からのもう一つの起こり得る名残りは、兵士が感染した人々や地域に直接接触したシナリオを
ゲームアウトすることを躊躇うことでした。
「多くの異なった方法において、受動的または積極的にも、軍隊のプレイヤーは、彼らを現場に配置しないとか、兵士を危険な
場所へ置かないといった、より高いレベルの議論へ向かって引き寄せられるところへ行き着きました」とデイビスはいいました。
「自分の兵士たちを守ることから感染した人々を避けることを切り離すのは非常に難しい」。
デイビスが用意した要約の書面によれば、さらに注目されるのは、軍隊の一部を含めた演習参加者の過去の経験に一致しない演
習の要素を含めることへの抵抗です」。それには現実にはない疾病を含みました。
「演習のための元々の伝染病はCOVID-19に近いR0(感染率)で、風邪やインフルエンザに似た症状を示し、人口のご
く一部に長期間の集中的な治療を必要としました」と書面は述べます。「……提案されたもともとの病原体を使用できないことに
よって失われた学習機会は今や明らかです」。
それに変えて、演習は「知られていて治療可能な細菌性病原体」に重点的に取り組みました。
広範囲に世界中と国内の移動を請け負い、長い期間を閉じた環境の中で、所定の活動の一環として近密接に過ごす抑制された
人々を支援するためもあって、国防総省のコロナウイルスのパンデミック対応活動は拡大鏡の下で行われています。国防総省は、
作戦を削減し、入隊時の訓練と任務に必須ではな移動中の期間のような複合的なリスクの活動を制限する指導を出すのが遅いと広
く批判されています。
同時に、軍隊は州軍部隊の動員、病院船と移動野戦病院の派遣、選抜予備役の隊員の可能性がある現役編入の準備と現在離隊し
た兵士の召喚を含め、広範な対応活動を支援する上で不慣れなやり方で能力を急上昇させなければなりませんでした。船舶や野外
病院などを含めて、より専門の施設でスペースを空けるために、それらを非COVID-19の症例で埋めるような、外傷や非伝
染性疾患向けに設計された資産をうまく活用する方法を開発するために、当局は迅速に取り組んできました。
デイビスは軍隊の現実世界の対応活動についてコメントすることを拒否しました。仮想の図上演習のシナリオに特化して、彼は
演習は軍隊の参加者を、彼らの典型的なものをはるかに超える方法で活動するよう、能力一杯に働かせたと指摘しました。
「軍隊のプレイヤーは、彼らが滅多にやらない任務をしていて、彼らが決定を下せるようにするために権限の観点から山ほどの
不明確さを与えられたため、本当の課題を持ちました」と、彼はいいました。「……この演習では、それらのために機能すべき
(指揮統制の)方法は機能しませんでした。……我々は実際、それを完全に排除しました。それで、我々は彼らに指揮の権限を与
えました。そして、それはそれに慣れていない人たちにとって本当の課題です」。
海軍大学の人道主義対応計画の責任者、デーブ・ポラッティ(Dave
Polatty)は電子メールを通じてMilitary.comへ、この計画は現在、仮想の図上演習の疾病とCOVID-19の間の類似性と特異点に関する詳細な分析の最
中にあるといいました。
「現在の危機まで、国立災害医学・公衆衛生センター(the National Center for Disaster
Medicine and Public Health)とジョンズ・ホプキンス大学 ・応用物理研究所 (Johns
Hopkins Applied Physics
Lab)の卓越した演習のパートナーは、我々が直面するかもしれないパンデミックの課題を特定するために、我々と共に休むことなく活動しています」と、ポラッティはいいま
した。彼は自らのためで、学校や国防総省を代表せずに話していると強調もしました。「我々はこの戦いで優位に立つことができ
るあらゆるものを引き続き公開し続けるでしょう。我々の任務が奮闘していて、我々が提供できる支援すべてを受けるに値するレ
スポンダーを助けると信じます」。
海軍大学は、いつでも現在の疾病対応活動を支援できる専門家のネットワークと政策決定者が利用できる研究報告のライブラリ
を持つと、彼はいいました。
「命を救う解決策を独占する組織はないので、これはあらゆる分野の専門家に誰もが相談する必要がある課題です」と彼はいい
ました。
演習の要旨は明日にでも読んでみたいと思います。(要旨の書類はこ
ちら)
要旨の中に、日本が教訓とすべきものが含まれているかもしれません。
「大規模な隔離 に集中した方法は裏目に出たり」の部分が非常に気になりますね。クルーズ船に対する日本政
府の対応に似たことを指しているのかもしれません。
それから、新型コロナウイルスに似たウイルスで図上演習を行えなかったという点がとても残念です。実施されていたら、本当
に伝染病が流行したときに、演習の結論を活かせたかもしれません。
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