コロナ対策でホームレスの退役軍人を支援
military.comに
よれば、米復員軍人援護局は水曜日に、COVID-19パンデミックの結果、ホームレスの増大したリスクにある退役軍人に支
援を提供するために追加の3億ドルを受け取っていると発表しました。
追加の資金は、コロナウイルス支援、緩和、経済安定法(the Coronavirus Aid, Relief,
and Economic Security Act:
CARES)により同局へ提供された172億ドルの一部です。この法律は市民・小ビジネス救援計画への直接払いも含みます。
「ホームレスの退役軍人やホームレスのリスクがある人たちのかなりの部分は、居住状態、年齢と慢性的な健康問題のために、
COVID-19に比類なく脆弱だと、同局長官のロバート・ウィルキー(VA Secretary Robert
Wilkie)はいいました。CARES法からの資金は不可欠で、同局がコミュニティーの中で感染が拡散するのを防ぎ、この極めて危険な時の間に退役軍人の安全と常在型の
住居への道に置くために活動し続けるのを可能にします」。
資金は、ホームレスの退役軍人を支援し、退役軍人がホームレスになるリスクを防ぐよう設定された、同局の3つの計画へ行く
でしょう。計画は以下を含みます。
退役軍人家族の支援サービス
2億200万ドルは提供されます。緊急時住居を提供するため、ひどく所得が低い退役軍人とその家族が立ち退きを受けないよ
うに助けるために支給されます。同局は国家的な隔離による一時休業の結果、立ち退きの波を予測するといいます。同局は、立ち
退きのリスクにさらされたり、現在、ウイルス拡散の一因となりかねない状況で生きている退役軍人に安全な家を見つけるために
住宅・都市開発省と共に活動することになっています。
助成金と日給計画(GPD)
8,800万ドルはこの計画のために充てられます。計画は全国のコミュニティーの組織に助成金を与えます。資金は、ホーム
レスと危険な状態にある退役軍人とその家族に食事と避難所の形で支援を与える地元の組織に与えられます。資金は同局がすでに
そうした提供者に与えた資金に加えられます。同局は、拡大した経済的な一時休業が起こした失業や不就労の結果、基本的な経済
支援の必要がある人たちの数が増えるため、連邦資金に要請が殺到することを予測しています。
ホームレスの退役軍人の医療計画
1000万ドルは、ウイルスの拡散を防ぐために自身を隔離する必要がある退役軍人と家族に一時的な避難所を提供するために
使われます。この資金は必要に応じて治療を提供するためにも使われます。
先日、CNNを見ていたら、アメリカの大都市の市長が新型コロナウイルス対策のためにホームレスのケアに力を入れているこ
とが紹介されていました。ホームレスの多くは退役軍人でもあります。国に貢献した人たちが恵まれない状況をキャスターも嘆い
ていました。
退役軍人が除隊後にホームレス化する問題は以前からいわれていて、このホームページでも繰り返し紹介しています。
ある隊員は負傷してから集中力が続かず、性格も変わりました。医官が気を利かせて除隊させましたが、任期の途中だったため
に入隊時にもらったボーナスを一部返済する必要が出ました。ところが、障害のために普通の仕事ができず、妻子ある彼は絶望し
て、感電して死のうとしました。結局、連邦議員の支援などで債務は取り消され、妻が働いて、彼は子供の面倒をみることになり
ました。
ある女性隊員は、男性隊員から娼婦に向けていうような言葉で会話を強いられ、PTSDになり、除隊後に就労不能になり、
ホームレスになりました。軍が用意したプログラムに参加して最終的には就職に成功しました。
こんな話を色々と聞いています。
日本では新型コロナウイルスとホームレスを関連させる政策がとられていません。厚労省は自治体にホームレスの感染に留意す
るよう注意喚起をするだけで、具体的な政策は示していません(厚生省の通達はこ
ちら)。洪水が起こりかねない台風で、ホームレスが避難所に入るのを拒んだ自治体があったくらいです。
愛国心を説く前に、こういう手当てが必要なことを知る必要もあります。
|