陸軍も南部連合の旗の禁止を検討中

2020.6.9



 military.comに よれば、米陸軍は海兵隊と海軍のリードに引き続き、基地で南部連合の旗を禁止することを検討しています。
 
 陸軍の指揮官たちは南部連合の旗を禁止する海兵隊の新しい方針を再検討して、似た動きを検討しているところだと国防当局は Military.comにいいました。決定してはいませんが、問題について議論が進行中です。陸軍当局は、ライアン・マッ カーシー陸軍長官(Ryan McCarthy)は南部連合の指揮官の名前を変えることを検討していると、今週早くに認めました。

 海軍は火曜日に、トップの提督が幕僚に、施設、艦船、航空機、潜水艦の公共スペースと作業エリアで南部連合の戦旗を禁止す る命令を作るよう命じたと発表しました。

 「命令は部隊の団結、秩序と規律の保全を確保し、名誉、勇気、責任という海軍の基本的価値観を確実にするものです」と、海 軍作戦部長、マイク・ギルディ大将(Adm. Mike Gilday)の報道官、ネイト・クリステンセン中佐(Cmdr. Nate Christensen)はいいました。

 海兵隊は最近、2月以降、仕事の中で南部連合の旗を禁止する政策を公的なものにしました。空軍は問題を見直しているかにつ いて、コメントの要請に応えていません。

 軍のトップの指揮官たちは、黒人のジョージ・フロイド(George Floyd)が先月、ミネソタ州で、警察の拘束中で死んだあとに続いた国の社会不安に引き続き、軍隊内のレイシズム問題に対処しています。部隊への最近の書簡の中で、ライ アン・マッカーシー陸軍長官(Army Secretary Ryan McCarthy)、統合参謀本部議長のジェームス・マッコンヴィル大将(Gen. James McConville)、マイケル・グリンストン陸軍上級曹長(Major of the Army Michael Grinston)は、尊厳と敬意をもって全員に対処することを約束しています。

 「外国と国内のすべての敵からこの国を守る能力は、アメリカ国民との献身的な信頼を基本とします」と彼らは書きました。 「人種の分断はその信頼を 蝕みます」。

 デビッド・ペトラエス退役大将(Gen. David Petraeus)を含む元軍指導者たちは、フロイドの死に触発されて、象徴的な陸軍基地の名称変更を検討する陸軍の意思を称賛しました。変更はフォート・ブラッグ (Fort Bragg)とフォート・ベニング(Fort Benning)のような象徴的な陸軍基地に影響します。

 国防総省の陸軍報道官、サンセット・ブリンスキー大佐(Col. Sunset Belinsky)は、マッカーシー長官とマーク・エスパー国防長官(Defense Secretary Mark Esper)は、この問題について党派を問わない議論を行うといいました。

 「陸軍の各施設は我が軍の歴史の中で大きな場を占める兵士が名づけられています」とブリンスキー大佐はつけ加えました。 「従って、歴史的な名前は主義や思想ではなく、個人を表します」。



 先に紹介した海兵隊の例に続いて、海軍と陸軍が奴隷制を連想させる基地の名前を改名する方向へ動いています。黒人差別が多 いといわれる空軍がまだ対処していないのは理解しやすい話ですが、いずれやら去るを得ないでしょう。米上院がチャールズ・ CQ・ブラウン大将(Gen. Charles "CQ" Brown)を初のアフリカ系の空軍参謀長として指名しましたから、彼の最初の仕事は空軍の中から奴隷制を想起させるものを排除することです。

 もはや、動きは止められません。レイシストのトランプ大統領には都合が悪い時代の到来です。彼は事態を飲み込めず、不適切 なツイートを続けています。

 唯一心配なのは、トランプが打つ手がなくなったと認めたときに、訳の分からないことをやることです。

 それが突然の辞任なら、被害はごく小さくて済みます。しかし、負けを認めるのが嫌なトランプが想像を超えた何かをする危険 はあります。

 


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