額賀防衛長官が北朝鮮ミサイルの解析結果を発表したすぐあと、韓国の合同参謀本部も解析結果を発表しました。朝鮮日報の記事が最も詳しく伝えています。
その最終的な解析では、当初の7分間飛行説を否定し、打ち上げ後約42秒で1段機体と2段機体の接合部が折れて、発射台から2km程度の場所に墜落したとしています。記事では、テポドン2の1段機体と2段機体は鉄骨トラスで接合されていると書かれていますが、これは目新しい情報ではありません。グローバル・セキュリティに掲載されているテポドン2の予想図には、トラス構造が見られます(一番右側のロケットがテポドン2です)。
この見解が正しい場合、接合部を強化すれば、テポドン2は完成することになります。しかし、チャールズ・ビック氏はフェアリング(弾頭の覆い)の脱落が墜落を引き起こしたと主張しています。ロケットは構造上、ひとつのミスがシステム全体の崩壊につながる性質を持つといわれており、フェアリングの脱落が2段機体と1段機体の接合部の破壊につながった可能性も想定すべきです。日本としては、テポドン2の設計に問題が沢山あった方が都合がよいわけで、エンジンにも問題があることを願わずにはいられません。
スカッドとノドンについては、発射地点から400km離れた東海上の半径数十kmの海域に集中したと、やはり曖昧に発表するに留まりました。合同参謀本部関係者は「その正確度は予想を上回るものと考えられる」と述べたと言いますが、数十kmもの広いCEPで、なぜ予想以上なのかは本当に疑問です。なぜ、日韓の防衛当局が同じことを主張するのか分かりません。