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ハディーサ事件:罪状を過失致死に変更か

2007.10.6



 military.comによれば、先日、一部の被告が裁判が行われる見込みと報じられたハディーサ事件(記事はこちら)は、全員が殺人罪ではなく過失致死を問われる見込みになりました。事件を調査した将校が、被告たちは殺人罪で裁判にかけられるべきではないと勧告したのです。この事件を担当する将官がこの勧告を受け容れた場合、被告たちは最高で禁固3年の刑について、裁判が行われることになります。判決が有罪だとしても、被告たちは大幅に軽い罪で済むことになります。

 海兵隊員たちは、軍の規則に従って戦闘した結果、大勢の民間人を殺害したことになります。しかし、この事件はかなりの部分でグレーゾーンにあると考えるべきです。被告たちがIED攻撃を受け、被害が出たことは確かであり、隊員が逃げる武装勢力を追いかけたのも事実だと考えられます。しかし、そこから先で起きた殺戮は、誰かが止めるべきものでした。武装勢力が自宅の近所でIED攻撃を行い、自宅に逃げ込むはずはないのですから、武装勢力が逃げ込んだ家の者たちを殺害する必要はなかったはずです。通りがかった車に乗っていた人たちを殺害したのも同様です。この間に指揮統制の乱れはなかったのですから、海兵隊員が見える者はすべて敵とみなして攻撃していることを意味します。しかし、もっと冷静が判断が戦闘中に行われる事例もあります。それだけ、イラクでの戦争が荒っぽくなっている証拠かも知れません。

 military.comが、テロ容疑者の尋問は合法的に行われており、拷問は行っていないとブッシュ大統領が述べたと報じました。いまさら誰も信じない話です。対テロ戦争は血で血を洗うような戦いであり、椅子に座って相手に礼儀正しく質問するようなものではありません。一端、暴力に対する感覚が鈍くなると、どこまでも鈍感になるものです。



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