ワシントン・ポストによると、イラク北部のベイジ（Beiji）で自爆テロが起こり、22人が死亡し、少なくとも50人が負傷しました。犠牲者には３人の子供も含まれており、大半は民間人です。バクバ（Baqouba）でも別の自爆テロが起こり、少なくとも４人が死亡し、21人が負傷しました。
ベイジにある公立の石油会社が所有する住宅施設の外にあったピックアップトラックが自爆犯によって爆発させられました。車が住宅施設のゲートに入ろうとしたのをイラク警察とボランティアの保安隊が阻止しようとした時に爆発しました。やり方としては典型的な方法です。米軍は死者20人、負傷者80人としています。まだ現場には遺体がある模様で、確定的な数字は出ていません。
また、自爆テロが増え始めました。ベイジでは今月11日に大規模なテロ事件があったばかりです（記事はこちら）。狙われたのは同じイラク最大の石油施設です。テロ組織がここに狙いを定めていることが窺えます。
一方、米軍への攻撃は劇的に減っています。11月までに30人台になったのが、今月はまだ15人です。この調子で行くと20人を切るかも知れません。イラク人の死者は減っているとはいえ407人なので、まだかなり多い状況です。今後、イラク人難民の帰国の影響が出始めるでしょうから、１〜３月くらいまでじっくりと状況を見る必要があります。
その他、イラクとアフガニスタンから帰還した兵士が違法行為を行うことが増えていると、military.comが報じているのが目を惹きました。たとえば、エル・パソ郡では刑務所に入れられた現役兵が、2005年の295人から今年は471人へ増えました。こうした犯罪にはPTSDが関係しており、フォート・カーソン基地の医師は今年625人の兵士をPTSDと診断しました。2003年の102人から大幅に増加しています。この記事には、帰還兵の犯罪の実例がいくつも載っていますが、銃砲がらみの犯罪がほとんどです。また、国連など国際機関に狙いを定めるアルカイダに関するワシントン・ポストの記事も興味深いものです。
