military.comによれば、ロバート・ゲーツ国防長官が、アフガニスタンに対してイランが武器を供給しはじめたと記者会見で述べました。過去数ヶ月間にイランから武器が送られている兆候があるが、イラン政府が関与していることを示す証拠はないと言うのです。ゲーツ長官は詳細は述べませんでしたが、NATO軍の広報官が先週語ったところでは、EFP型(自己鍛造弾頭)のIEDが最近カブールで見つかったとのことです。
アフガニスタンはかつてから内戦が多く、そこへ隣国が武器を供与したり、訓練場を提供したりすることが繰り返されてきました。要は、隣国が内乱状態なら自分が攻撃されることがなくなるという理由で、こうしたことが行われているといわれています。記事には「敵を打ち破るには自立するしかない」というアフガン軍の陸軍首席補佐官ビスムラ・カーン大将の言が引用されていますが、まったくその通りという気がします。他国が国内の事情に関与するような要素を作らないことが重要です。聞くところでは、アフガニスタンのように、社会が地位単位で結びつきながらも、全体としてはアフガニスタンという国としての認識を持っているような国は、外国の介入を受けやすいのです。
ところで、米軍のソマリアへのミサイル攻撃の結果は、まだ続報は出ていないようです。しかし、首相を暗殺するために自爆攻撃が行われて、目的は達しなかったものの別の人々を殺害したり、エチオピア軍の基地に自爆攻撃を仕掛けた者が射殺されるなど、中東の紛争がアフリカに波及する状況が顕著になりつつあります。このまま進むと大変な問題に発展するはずです。昨年の9月にこのことを本サイトで指摘し、その後も繰り返し言い続けてきましたが、国際社会の動きに変化はなく、状況は悪くなり続けているように見えます。