民間軍事会社ブラックウォーター社(Blackwater Worldwide)がノースカロライナ州の海沿いの湿地帯に7,000エーカーの巨大な訓練場を建設したとmilitary.comが報じました。
そこは「オペレーターのためのディズニーランド」と呼ばれています。オペレーターとは民間軍事会社の警備員(実態は兵士)のことです。屋外射撃場、屋内射撃場、航空機の整備施設、教官が揃っており、記事はBW社が、この業界での「ジャガーノート」(絶対的な力)になりつつあると書いています。
先月24日付けの記事で、BW社が警備業務から撤退し、軍事訓練、空輸とロジスティクスに集中するという報道を紹介しました。イラクで問題を起こしすぎたBW社は警備業務を止めようとしています。
そのための戦略転換を、BW社はすでに行っているようです。その素早さには驚きます。自分で警備業務を請け負うのではなく、軍隊、警察、他の業者の訓練を請け負うことで、業務を成り立たせようというわけです。しかし、訓練を民間に任せることが、本当に経費の節約になるのかは疑問で、米軍が調査を行っていることが、先の記事に書かれています。アメリカ内部にも、民間軍事会社に対する疑問が湧き起こっているのです。しかし、日本はこういう潮流に流されてしまうような気がします。その内、米軍と共同行動を行う陸上自衛隊がここで訓練を受ける時代が来るような予感がします。