military.comによると、イラクで第3歩兵師団第4旅団戦闘団の兵士が上官と同僚に発砲し、2人を死亡させたために逮捕されました。
事件は9月14日に、イラクのタニス(Tunnis)で起こりました。容疑者の氏名は公表されていません。死亡した兵士は、第4旅団戦闘団第3大隊第7歩兵連隊のダリス・J・ドーソン2等軍曹(Staff Sgt. Darris J. Dawson、24歳)、ウェズレー・R・ダルビン3等軍曹(Sgt. Wesley R. Durbin、26歳)です。ワシントンの防衛当局者によると、容疑者は3等軍曹で、自分の分隊長であるドーソンと、自分の指揮能力についてのミーティングの最中でした。ダルビンは分隊の別の火器チームの指揮官でした。
分隊は通常、2〜3個の火器チームで構成され、火器チームの指揮官は伍長、分隊長は3等軍曹です。しかし、この分隊では、分隊長が2等軍曹で、火器チームの指揮官が3等軍曹だったわけです。つまり、1個分隊の指揮官が勢揃いしたミーティングで、容疑者の3等軍曹の指揮能力が問題となり、頭に来た容疑者が発砲したということでしょう。おそらく、武器は拳銃でしょう。指揮能力の足りないチーム長が怒られて逆ギレした姿を連想しますが、あるいは反対なのかも知れません。ドーソンの義母は息子が、敵よりも部下が神経質で、すぐ発砲するので不安だと述べたことを紹介しています。
事件の詳細は分かりません。単なる性格上の問題か、戦闘ストレスによる発作的反抗か、それ以外の何かか。これから次第に明らかになっていくことでしょう。
第3歩兵師団は、2003年のイラクの自由作戦に参加。2004年は新装備のテストのために本国で勤務し、2005年1月に2度目の派遣、2007年に3度目の派遣を経験しています。3度目の派遣時期ははっきりと分かりませんが、過去の記事によると8月から年末までの間だったはずです。派遣期間は最初から1年半と長く設定されていました。つまり、事件は派遣から約1年が経過した頃に起きたわけです。容疑者の軍曹が複数回の派遣を経験していた可能性もありますし、今回の派遣でのストレスが溜まっていた可能性も考えられます。これは事件を考える情報として記憶しておくべきことです。