military.comによれば、昨年、アフガニスタンで大きな被害を出した戦闘に関して、スタンリー・マクリスタル大将(Gen. Stanley A. McChrystal)の責任が浮上しています。
この記事はマクラッチー紙によって報じられました(元記事はこちら)。この戦闘とは、昨年、当サイトで紹介した、ヌリスタン州、カムデッシュの戦闘です(過去の記事はこちら)。脆弱で、戦術的・戦略的な価値がないという現地指揮官からの警告にも関わらず、マクリスタル大将は地方知事からの要請のために、遠隔地の基地を有人のままにしておきました。バーゲ・エ・マタル前哨基地(Barg-e Matal)を維持するというマクリスタル大将の決定は、2番目の遠隔地の基地・キーティング前哨基地を閉鎖する計画を遅らせました。10月3日に起きたキーティング基地への攻撃で、8人の米兵が死亡しました。また、バーゲ・エ・マタル前哨基地を維持することは、3番目の孤立した基地から指揮官を奪い、ここに下級の指揮官を残したことで、米兵5人、アフガン兵8人が死亡した9月8日の待ち伏せを導きました。ランディ・ジョージ大佐(Col. Randy George)とロバート・B・ブラウン中佐(Lt. Col. Robert B. Brown)、その他の将校は、2ヶ所の前哨が役に立たず、防御するには高くつくと、繰り返し警告したと述べました。マクリスタル大将の広報官は、地元の民兵をそこで訓練する間、バーゲ・エ・マタル前哨基地が武装勢力によって陥落させられることを防ぐために米兵に残るよう命じたと述べました。グレゴリー・スミス海軍少将(Rear Adm. Gregory Smith)は、「その時点で脅威は重要で本当だった」と述べました。ヌリスタン州のジャマルディン・バドル知事(Gov. Jamalluddin Badr)は、8月20日のアフガン大統領選挙の前に、村がタリバンの手に落ちるのを防ぐために公に、また個人的に圧力をかけました。現地指揮官2人を含む、下位の将校が処罰されました。 ジョージ大佐は2009年1月にキーティング基地を閉鎖する計画を立て始め、7月17日にカブールでマクリスタル大将ら上級将校にキーティングとバーゲ・エ・マタルを閉鎖するよう進言しました。ブラウン中佐は8月のはじめに、再びマクリスタル大将に進言しました。指揮系統は7〜8月に両基地を閉鎖することを決めましたが、バーゲ・エ・マタル基地を維持することが最優先され、撤退は遅れました。
記事はさらに詳細を伝えていて、重要な情報も書かれていますが、時間がないので省略します。この件で、マクリスタル大将を含む上級将校の責任が問われているのです。 記事を読んでも、誰の言い分が正しいのかは、まだ結論できません。まず、これらの基地の位置関係を知る必要がありますし、現地の地形の分析も必要です。武装勢力の動静に関する情報は入手しがたいでしょう。どちらの言い分にも、それなりの理由があり、現段階ではあまり言えることがありません。しかし、この戦闘がさらなる分析が必要なことは間違いがありません。今後も注視していきたいと考えます。
military.comが、NATOの誤爆によりミニバスで移動中の42人が死傷し、少なくとも33人が死亡(女性4人、子供1人)、12人が負傷したと報じました。NATOは武装勢力と誤認したと主張しています。この事件はマルジャからはかなり離れた場所で起こっており、当地での戦闘とは関係がありません。しかし、マルジャ戦での犠牲者16人を上回る被害には、空爆の強力さと正確性の限界が表れています。