パキスタン国防大学で反米授業
military.comによれば、WikiLeaksが公表した外交公電は、高名なパキスタンの防衛機関の講師は、上級将校に反米の授業を行っていることを示しました。
この公電はWikiLeaksが最初に得た25万件のうちの1つです。AP通信はそれらを独自に受け取りました。報告書は2008年に国防大学の授業に参加したアメリカ人将校の経験に基づいていました。その将校は「講師はしばしば極度にアメリカに対して偏った情報を生徒に教えている」と述べました。彼はある准将の講師が、米国家安全保障局がアメリカのジャーナリストを訓練していると主張しました。50代の上級将校の生徒は、子供たちをアメリカで勉強させているにも関わらず、2001年9月11日の攻撃にユダヤ人が関与していたといった反米的な陰謀論を信じてたと、将校は言いました。「アメリカへの批判と対照的に、生徒と講師は中国のすべてのことについて賛同するのには堅固無比でした。大学の代表は直ちにコメントできませんでした。
陰謀論と悪意に満ちた反米的、反ユダヤの声明は、一般的にパキスタンの社会のあらゆる授業で流布されます。アメリカ人は信頼できる長期間のパートナーとして見られておらず、2001年以降のイラクとアフガニスタン侵攻はその疑いを増すだけでした。
生徒の3分の1は信心深いイスラム教徒で、明らかに無宗教の人は3分の1未満だったと公電は言いました。この観察は、過去20年間に無宗教の施設からよりイスラム教的に変えたという説明に合致します。「大佐と准将のエリートの一団は、アメリカについて別の見方を聞くチャンスはなく、国防大学の偏見の強い授業を受けていました」とアン・パターソン大使(Ambassador Anne Patterson)は書きました。彼女は、1990年代に核兵器を製造したあとでワシントンがパキスタンに制裁を加えた時、訓練を受ける機会を失った兵士たちに言及し、「失われた世代」に焦点を合わせるべきだと言いました。現在、毎年100人以上のパキスタン軍将校がアメリカで教育と訓練を受けています。
military.comによると、アメリカに返還されることになっていた、オサマ・ビン・ラディン襲撃で墜落したヘリコプターの残骸がアメリカに返還されたということです。
ヘリコプターの残骸が返還され、これほどアメリカとパキスタンが友好関係にあることを示されれば、特殊部隊の潜入に関する両国間の密約を疑わないものはいないでしょう。密約がなければ、残骸の返還はあり得ません。
それにも関わらず、パキスタンの国防大学では反米授業を行っているわけです。この種の記事は以前にも紹介したことがあります(記事はこちら)。その記事は2009年に出たもので、上の記事の大佐が体験したことと近い時期です。なので、特段に違和感はありません。
しかし、私はこういうパキスタンの態度が本当に不思議で、これが生じる理由を知りたいと思っています。今後変わる可能性があるのかどうかも知りたいものです。
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