リビア外務大臣がカダフィ退陣を否定

2011.7.21


 BBCによれば、リビアのアブデラティ・オベイディ外務大臣(Abdelati Obeidi)は、モスクワで行ったロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣との会談の後で、「カダフィの退陣は議論されていません」と言いました。

 ロシアは5ヶ月になる紛争を終わらせるために協定を成立させようとしていました。水曜日の会談の後、オベイディ外務大臣はリビア政府は、カダフィ大佐の41年間の統治を終わらせることを望む反政府派との紛争を終わらるのを望んでいると言いました。「我々全員が、ベンガジの評議会だけでなく、リビア人全員が参加する平和的な解決に取り組まなければなりません」と彼は言いました。


 この段階では、会議の内容がどうであれ、オベイディ外務大臣はカダフィ退陣を否定するでしょう。仮に会議でそれが討議されたとしても、表向きにはこう言うはずです。ロシアもあえて、それを否定しないでしょう。

 ロシアがどんな態度で会談に臨んだのかは分かりません。ロシアはNATO軍のリビア攻撃を行き過ぎだと批判していますが、カダフィ退陣を提案するのは一つの選択肢です。

 ところで、19日の記事で「我々は今日、ビシュアを占領したいと思っています」と言っていた反政府派ですが、まだそんな話は出てきません。相変わらず、反政府派の動きはゆっくりとしています。なお、ビシュアの地名が誤っている可能性があるという私の指摘について、今のところ、BBCは記事を修正していません。

 ところで、一昨日、昨日と二度にわたって指摘したmilitary.comのビデオ映像の誤った解説文ですが、ようやく完全に直りました(ビデオ映像はこちら)。military.comからはお礼のメールが届いています。



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