防衛大臣「安保は素人」発言
「安全保障は素人だが、これが本当のシビリアンコントロールだ」という一川保夫防衛大臣の発言について、自民党筋から批判は相次いでいます。問題発言ではありますが、大きく見積もっても、これは言葉のあやの問題にしかなりません。
石破茂政調会長はテレビ番組で「(発言は)明らかに間違いだ。政治家が実力組織を統制するのがシビリアンコントロールだ」と発言しました。山本一太参院政審会長もテレビ番組で「一刻も早く辞めていただきたい。感情的に言うと最初から問責(決議案)を出したい。こんな気持ちの人に日本の防衛を任せられるのか、非常に不安だ」と言いました。
こんなに細い神経では、今の世界を生き抜けません。「Human Rights Watch」が暴露したカダフィ政権の虐殺を見てください(関連記事はこちら)。
石破政調会長はユーモアを交えた発言を生真面目に聞くから、こう思うのです。山本政審会長は不安症なのかとも思える発言です。
このポストを派閥のバランスを取る道具にし続けたのは自民党です。自民党の防衛大臣や防衛長官も、満足のいく活動をしてきませんでした。石破氏自身、小泉政権で防衛長官を務め、イラクに自衛隊を派遣する前に自分が現地を視察すると主張しながら、実行しませんでした。共同通信の記事では、理由の1つが「昼間の気温が50度を超える猛暑」という信じられないものでした。石破氏はそれを視察したいのではなかったのですか?。浜田靖一は2009年のテポドン2号打ち上げの際、海中に落下した1段機体の回収を結局やろうとしませんでした(関連記事はこちら)。これは北朝鮮が最も嫌がることで、強力な圧力となったはずでした。私は彼には北朝鮮の息がかかっているのかと内心疑ったほどです。
一川防衛大臣がどんな活動をするのかは、これから見て、判断したいと思っています。正直なところは、周囲の言うとおりに動くだけではないかと、まったく期待していません。
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