米軍が基地食堂のメニュー改善に尽力

2012.2.10


 military.comによれば、米軍は隊員に提供する食事により果物と野菜を増やし、低脂肪料理へ切り替えます。

 ファーストレディのミシェル・オバマ(Michelle Obama)と国防総省当局者は木曜日に、基地で提供する食べ物の質と多様性を向上させる計画を実験中のリトルロック空軍基地(Little Rock Air Force Base・kmzファイルはこちら)を訪問中に成果について発表する予定でした。

 保健担当の国防副長官、ジョナサン・ウッドソン博士(Dr. Jonathan Woodson)は「約4分の1の志願者は入隊したり、最初の任期中に持ちこたえるには太りすぎていています」と言いました。

 国防総省は食糧提供に年間約45億ドルを使い、過剰体重と肥満に11億ドルを使います。軍健康システムの新しい肥満・栄養認識キャンペーンの元で、より多くの果実、野菜、未精白で低脂肪のメイン・ディッシュがダイニングホールの1,100人の隊員に提供されます。より健全な選択は基地の学校、自動販売機、軽食堂でも起こるでしょう。

 子供の肥満に関するキャンペーンを指導するオバマ夫人は、軍の努力が全土にメッセージを送ると言いました。「我が軍のメンバーが健康な食事を人生の最優先事項にする時、その他の人たちはそれを人生の最優先事項にするでしょう」「簡単に言うと、すべての米軍が再び模範を示すために足を踏み出したということです」。ファーストレディは自身の「Let's Move」キャンペーンの2回目の記念日を行う3日間の全国ツアーの一環としてリトルロックを訪問しました。

 新しいプログラムの下で、軍はこの二十年間で初めてメニューの基準を更新し、より健康な食べ物が選択できるようにするよう求められます。「我々は人々の健康状態を改善することで、診療所や病院に行かないように予防可能な病気に専心しています」とウッドソンは声明で言いました。彼は、1990年代中期の調査は軍人の50人に1人は体重の問題を抱えていることを見出したと言いました。2005年頃、この数字は20人に1人でした。


 テロリズムの戦いが始まってから、米兵が太り始めたという話は以前にも紹介しました。(記事

 世界平和のために米軍が戦っているから、日本も自衛隊を出して協力しなければならないと真剣に憂慮している堅物の方には信じられないでしょうが、米軍の軍人たちは身を削っているのではなく、むしろ太らせているという側面があります。皮肉な言い方をすれば、やせ細った第三世界の人たちを撃ちに行くには、それくらいの体重が必要なのです。

 ここにも物的に恵まれている先進国と、その正反対の第三世界の問題が見えるのは残念なことです。こういう争いを世界からなくすことこそ、政治の本当の目的です。


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