アフガン宗教指導者が夜襲と収容所を批判

2012.3.3


 military.comによれば、アフガニスタンの最高宗教指導者の評議会が、アメリカに夜襲を終わらせて、収容所をアフガンの管理に引き渡すよう要請しました。

 影響力の大きいイスラム法学者評議会(Ullema Council)は、アフガン人が任されていれば、拘留施設でコーランが焼却炉に投げ込まれることはなかったと言います。金曜日に出された声明の中で、彼らは6日間の抗議を引き起こした2月20日の事件を非難しました。収容者と夜襲の管理は、ワシントンとカブールの戦略関係交渉文書における議論となっている二大問題です。評議会の声明はアフガン政府の立場を後押しします。書面は2014年にNATO軍の戦闘任務が終了した後のアフガンにおけるアメリカの作戦を管理します。


 とても、とても短い記事ですが、私はとても重要だと感じました。なにしろ短すぎて、声明の内容がよく分かりません。そのため、アメリカやその他の国々は、この声明の意味がよく分からずに終わってしまいます。その結果、大した関心も惹かずに終わってしまうのです。こうして、重要な情報はほとんど無視されることになるわけです。この声明の中に、何か重要なことが書かれていないかが気になります。

 米軍の活動は、ほとんど夜襲が中心となり、その他の活動は減っているようですが、その実態は報じられることがないので不明のままです。どういう形で活動を終えるかこそ大事なのに、米軍にはほとんど言えることがないのです。対テロ戦を始めた頃のアメリカは、鳴り物入り、報道で戦いを応援したいかのようでしたが、いまや手じまいムード一色です。戦争を始める時、人は無責任に扇動を行い、うまく行かないと姿を消すものなのです。

 夜襲は米軍にとって、民間人の被害を抑えて効果を上げるための方策でしたが、それすらアフガン人には人気が悪いのです。外国の軍隊が活動することに現地の人気が悪いのは、特に珍しいことではありません。この点で、米軍のアフガンでの活動は限界でしょう。

 現段階では、人類は言語や文化の違いを乗り越えられません。そもそも、戦争の原因がこれらや貧困にあるわけで、これさえ解決できれば、多くの戦争が防げるはずなのです。我々はそこに目を向けず、危機が起きるとすぐに軍事力に依存し、失敗を繰り返しているのです。



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