ロシアがシリアに対空ミサイルを売却か?
military.comによれば、近くロシアがシリアに対空ミサイルS300を売却するという情報がイスラエルからアメリカにもたらされました。
米当局者は、この情報は分析中で、コメントできないと言いました。
ウォールストリート・ジャーナル紙は、シリアはロシアと9億ドルで4個ミサイル部隊分を購入する2010年契約に対して対価を支払ったと書きました。その最後の取引が今年行われ、それには発射台6基と射程200マイル(322km)以上のミサイル144発が含まれました。出荷は3ヶ月内と予測されます。
記事は一部を紹介しました。
イスラエルはこの情報を事前につかんでおり、ロシアがシリア内戦の収拾に合意した段階になって公表したと考えられます。
以前に、ロシアはシリアには武器を提供しないが、過去の契約は継続すると述べていました(過去の記事はこちら 1・2)。なるほど、2010年の契約は生きており、嘘をついたわけではないというわけです。
S300はパトリオットミサイルみたいな迎撃ミサイルシステムです。これで、飛行禁止区域の設定が無理になったと考えるのは、まだ早いでしょう。 シリア軍はすでにS300を装備しているので、品物が到着すれば、すぐに使える状態にあります。しかし、ロシアにとっては、これでS300の売却を注視する代わりに、何か別の要求をかなえてもらえる可能性も出たことになります。そこをロシアがどう考えるかに注目します。
ダマスカス国際空港など、政府派が使える空港がそれまでに陥落すると、空輸は難しくなります。陸路も考えられますが、周囲の国の多くは反アサドに傾いており、簡単ではありません。
最悪、シリア軍にS300がわたったとしても、ステルス爆撃機による攻撃は可能です。また、反政府軍が自走式と思われる重迫撃砲を手に入れていることも重要です。
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