ウガンダ大統領が南スーダンへの軍派遣を認める

2014.1.17


 BBCによれば、ウガンダのヨウェリ・ムセベニ大統領(President Yoweri Museveni)は、自国の軍隊が南スーダンで反政府軍と戦っていることを認めました。

 彼は合同軍がジュバ北部での大きな戦いで反政府軍を打ち破ったと言いました。ムセベニ大統領はウダンガ人数名が殺されたと言いましたが、詳細は提供しませんでした。

 ウガンダ陸軍広報官、パディ・アンクンダ中佐(Lt Col Paddy Ankunda)は、南スーダンに約2個大隊を出していると言いました。

 この発表は戦闘がボル(Bor)とマラカル(Malakal)周辺で戦闘が続いているとき、政府軍がボルに向けて移動し、反政府軍がマラカルの支配をつかもうとしている時になされました。

 アンゴラのサミットで、ムセベニ大統領は「1月13日だけで、南スーダン軍と我が軍の部隊はジュバから約90kmのところで反政府軍と大きな戦いを行い、そこで我々は彼らを大きな敗北を与えました」と言いました。「不幸にも、多くの命が反政府側に出ました。我々も犠牲者を出し、何人かは死にました」。

 ムセベニ大統領は、マシャル氏がクーデターを計画しなかったのなら、彼に忠実な軍隊がボルのような街を支配し続けようとしたのかはなぜかと疑問を示しました。

 ウダンガ当局者は先に、彼らの特殊部隊が自国民を避難させるためだけに南スーダンにいると言いました。2011年に南スーダンが独立して以来、数千人のウガンダ人が仕事やビジネスをするために国境を越えました。紛争が始まってから約40,000人のウガンダ人が避難しました。火曜日、ウダンガ国会は南スーダンに軍隊を派遣することを承認しました。


 記事は一部を紹介しました。

 ボルから90kmの場所と言えば、自衛隊がいる首都ジュバからは60kmあたりのはずです。こんな近くでも戦闘が起きているのです。しかし、日本政府は南スーダンから自衛隊を退却させる予定はなさそうです。

 記者たちも興味はないらしく14日の記者会見では、自衛隊が国連からの空輸依頼を断った件に関する質問をしただけで、15日には「おおすみ」と釣り船の衝突事故の話題だけになります。

 すでに日本では、米軍にくっついてアフリカで活動するという構図ができあがっているのです。

 ウガンダが軍を派遣したことは、国連も非難しています(関連記事はこちら)。これまで攻撃ヘリコプターを派遣したことは知られていましたが、特殊部隊が確認されたのは初めてです。平地での戦闘なら、特殊部隊よりも一般の歩兵部隊の方が有利です。日本の外務省の資料ではウガンダ軍の兵数は約45,000人です。この中から特殊部隊2個大隊を出すのは、かなりの負担のはずです。過去にも、ウガンダは外国の紛争に特殊部隊を派遣していることから、ウガンダでは、外交の手段として、特殊部隊が使われる背景があるようです。

 反政府軍はボルからかなり南下して防衛戦を構築しており、まだ、政府軍とウダンガ軍はそれを突破できていないようです。大勝利を収めたというのが、どの程度なのかも分かりません。ボルの戦況は不透明のままです。


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