ハマスのイスラエル攻撃は続く
BBCによれば、ベンジャミン・ネタニヤフ首相(Prime Minister Benjamin Netanyahu)は、イスラエルに対するロケット攻撃を止めるエジプトの停戦が失敗した後、ガザ地区を空爆するより他選択肢はないと言います。
ガザ地区を支配するハマスは公式に提案に応じませんでした。その民兵組織は提案を拒否しました。パレスチナ当局はイスラエルの攻撃が194人を殺したと言います。イスラエルは最初の死者を火曜日に報告しました。
イスラエルはロケット攻撃を止めるために「プロテクティブ・エッジ作戦(Operation Protective Edge)」を8日前に開始しました。エジプトが後援した停戦は現地時間午前9時に開始しました。イスラエルの治安担当閣議は停戦を承認し、作戦は6時間停止しました。しかし、イスラエルは民兵がロケット多数を発射し続けたと言い、ガザ地区への攻撃を再開しました。
記事は一部を紹介しました。
2006年に当サイトを運営し始めた時、イスラエルがレバノンに侵攻し、民兵組織「ヒズボラ」と戦うという事件が起こり、それを何度も紹介しました(最初の記事はこちら)。
この時、ヒズボラは効果的にイスラエルの進撃を阻止し、頓挫させることに成功しました。これには驚いたものです。
その時の反省もあり、今回、イスラエルは地上戦を決断しなかったようです。その代わり、攻撃地点に対する空爆を続け、その結果、民間人の被害が出ても、「責任はハマスにある」と突っぱねる方針です。空爆で砲撃を完全に止めることができないことも明らかで、この戦いはダラダラと続きます。いずれハマスが「目的を達成した」と宣言して、砲撃を止めるまでは終わらないでしょう。
イスラエルと周辺国の間の軋轢は減りません。軍事力による抑止力が必ずしも有効ではないという証拠みたいなものです。イスラエルは敵の攻撃に対して、常に軍事力で対抗してきましたが、それで被害を減らせたわけではありません。軍事力はイスラエルの領域の保全は達成していますが、紛争そのものを解決できていません。安倍総理がいう集団的自衛権による「抑止力」の強化には、何の保証もないのです。
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