カナダ軍が自衛のためにイスラム国と戦闘
military.comによれば、カナダ軍が先週、西欧の軍隊とイスラム国の間の最初とみられる戦闘を行いました。
特殊作戦軍指揮官、マイケル・ルーロー准将(Brig.-Gen. Michael Rouleau)は月曜日、兵士たちは迫撃砲と機銃の攻撃を受けた時、クルド人のペシュ・メルガ軍の最前線陣地を訪問していたと言いました。カナダ軍兵士たちは自衛のために撃ち返しました。
イスラム国と戦うイラク軍を訓練・助言するカナダの特殊部隊は、イラク軍の作戦立案を支援するために前線にいました。ルーロー准将は、カナダ軍は狙撃銃を用い、損害を出すことなく、機関銃と迫撃砲を無力化したと言いました。
「兵士たちは前進の後方で、イラク人指揮官との立案会議を完了させました」「彼らが地図の上で議論したことを視覚化するため、前線で計画を確認しようとして前進したとき、迅速で効果的な迫撃砲と機関銃の攻撃を受けました」と准将は言いました。カナダ軍は戦闘には参加しないものの、攻撃を受けたら反撃する権利があります。「我々が到着してからこれが起きたのは初めてです。我々の反応は自衛の固有の権利に合致しています」。
ルーロー准将とその他のカナダ軍当局者は、事件がどこで起きたかは作戦上の理由により言いませんでした。
カナダはイラクに特殊部隊隊員69人を配置し、イラク軍に訓練と助言を行っています。兵士は80%を前線の背後で訓練と助言に費やし、20%は前線にいます。
記事は一部を紹介しました。
これは偶発的な衝突で、戦況に大きな影響を与えるものではありません。もっとも、こうして気がついたら戦闘に深く関わっていたということもあります。
しかし、この記事で重要なのは、兵士の生死に関係するような出来事を、兵士の安全に配慮しながら公表するという、情報公開のやり方です。特にアメリカは、特殊作戦に関しては秘密が多く、軍隊の中でも知られることがないといいます。
日本はどうなのか。国連の国際平和協力隊ですら、いいところしか報告していません。南スーダンでは今年春、雨期の豪雨で自衛隊が作ったトイレが流されたはずなのに、何の報告もありません(関連記事はこちら)。
まして、将来、集団的自衛権を行使して、特殊部隊を海外に派遣した場合、隊員が戦死しても、死亡したことだけ公表し、関連する情報は伏せるのかも知れません。特定秘密保護法を盾に取る可能性が大きいのです。この辺も、集団的自衛権に賛成しがたい理由の一つです。
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