ロシア軍機撃墜でトルコがロシアに謝罪

2016.6.28


 alarabiya.netによれば、ロシア政府は月曜日、トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン大統領(President Tayyip Erdogan)がロシアの指導者、ウラジミール・プーチン(Vladimir Putin)に、昨年トルコ軍機がロシア軍機を撃墜した件を謝罪し、ロシアの経済制裁を解く道を開いたと言いました。

 ロシア政府は声明の中で、エルドガン大統領は「私はもう一度、死亡したロシア人パイロットの家族に同情と心からの哀悼を表明し、『遺憾である』と言います」と大統領の書簡を引用しました。

 エルドガン大統領の報道官、イブラヒム・カリン(Ibrahim Kalin)は書簡はプーチン大統領に送られたことを確認しましたが、彼は謝罪については言及しませんでした。

 彼は大統領が書簡の中で、遺憾の意を表明し、パイロットの家族に「我々を許して欲しい」と求めたと言いました。

 プーチン大統領はエルドガン大統領が個人的に謝罪を出せば、経済制裁は解かれるだろうと言いました。

 月曜日に制裁を終わらせることでロシア当局から発言はありませんでした。

 声明の中でロシア政府は、プーチン大統領がエルドガン大統領からの書簡を受け取ったと言い、その中でトルコの指導者はロシア軍機の撃墜につながる状況を解決する願望を表明したと言いました。

 ロシア政府の声明は「書簡は、特に、ロシアはトルコの友好国であり、戦略的パートナーであり、そのためにトルコ当局は関係を損なうことを望まないと述べた」と言いました。


 記事は一部を紹介しました。

 10日ほど前には、プーチン大統領はトルコが謝罪し、補償金を支払うよう求めていたと記憶します(関連記事はこちら)。それがエルドガン大統領の「個人的な謝罪」だけに敷居が下げられています。ロシアはどうしても取ることの関係を改善したかったようです。条件を下げてでも、相手の譲歩を引き出した訳です。

 黒海から外洋への出口にいるトルコと、いつまでも紛争を長引かせると、ロシアにとって悪影響が大きいという国益を優先した結果です。

 トルコもロシアからのメッセージを理解して、大統領が書簡を送ることにしたのでしょう。

 理論的に理解しやすい展開です。

 島国の日本にもこういう外交センスが必要ですね。

 


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