米海兵隊が半年間で重大航空事故9件

2017.2.4


 military.comによれば、米海兵隊は少なくとも1年間で9件の大きな航空機墜落を被り、死亡者14人に終わり(その大半は2016年1月の悲劇で起こりました)、11機の航空機を失いました。

 これらの事故の多くは調査中ですが、海兵隊航空隊の長は、これまでの調査結果は事故に人為的要素を示すといいました。

 「私はとても詳細にそれらすべてを見ます」とジョン・デビス中将(Lt. Gen. Jon Davis)は水曜日にワシントンで記者にいいました。「我々はこれらの航空機事故に機材の故障要素を見ていません。主に人為ミスです」。

 10月に公表された報告によれば、2016年1月14日、搭乗する海兵隊員12人全員の死を招いたCH-53E「スーパースタリオン」ヘリコプター2機の衝突は夜間訓練飛行中に適切な距離を維持するのに失敗した結果でした。

 その他の事故調査の結果はまだ公表されていませんが、デビス中将はそれらは良好な飛行条件の航空機が関与したようだといいました。

 12月に2件の墜落がそれぞれ太平洋で数日間のうちに起こりました。

 12月7日にF/A-18C「ホーネット」が日本の岩国沖合で墜落しました。パイロットのジェイク・フレデリック大尉(Capt. Jake Frederick)は脱出しましたが、生還しませんでした。

 12月13日、MV-22「オスプレイ」は沖縄沖合で浅瀬に破損着陸したあとで分解しました。海兵隊員5人は様々な怪我を負って生還しました。

 「これらはまだ調査中ですが、これらの航空機に機械的に問題はありませんでした」とデビス中将はいいました。「彼らは資格があり、熟達していました。いくつかのとても難しい状況でかなりを飛んできた乗員がいました」。

 デビス中将は墜落したホーネットの残骸がまだ回収されていないと認め、調査を複雑にして、機械的な原因を除外するのを困難にしていると付け加えました。

 9月22日に起きた初期の事故では、AV-8B「ハリヤー」は戦闘訓練中にスピンし、沖縄沖合に墜落し、パイロットはうまく脱出しました。

 墜落は第3海兵遠征軍指揮官、ラリー・ニコルソン中将(Lt. Gen. Larry Nicholson)に太平洋のハリヤーすべてを短期間飛行禁止にさせました。

 この事故では、航空機は完全に使用可能で、事故はハリヤーのパイロットが重たい投下式タンクを航空線訓練の間につけて飛ばないよう命じさせたとデビス中将はいいました。

 「航空機は非常にスピンへの耐性があると思われます」とデビス中将はいいました。「私はハリヤーをスピンさせたことがなく、約3,300飛行時間ハリヤーを飛ばしました」。

 11月のサンディエゴ沖合でのF/A-18A「ホーネット」2機の空中衝突と共に、10月と12月のこれらの事故は、すべて海兵隊当局がパイロットの飛行時間と練度を増やすよう変更をしたと述べたあとに起こりました。

 「我々は(2015年5月に)パイロットごとに1ヶ月間によくて3時間でしたが、それは十分ではありませんでした」とデビス中将はいいました。「我々はまだ我々の目標に足りません。(しかし)私は10月に被った事故に驚かされました」。

 デビス中将は海兵隊が、他の変更の中でもよりよくスケジュールを立て、飛行計画と実行をよりよく監督する手順をとったといいました。

 さらに、飛行時間の目標を満たすためにパイロットを訓練するために準備基本的な航空機をより生むための努力をしたといいました。彼は指揮官へ「我々は我々が学んだ時と同じようによく飛んでいない飛行士のグループを持っており、我々はどう我々が飛ぶかについてより計画し、より厳格でなければなりません」と強調しました。


 イエメンで墜落したオスプレイが話に入っていませんが、この事故に関連してデビス中将は話したのだと思われます。 1年間で2回、オスプレイが墜落したことになります。

 1ヶ月間に3時間は確かに少なすぎます。年間で200時間程度はとっていると聞きましたが、これでは北朝鮮より少ないかも知れません。自動車だって、一月に3時間しか運転しなかったら腕は落ちるでしょう。本当に3時間なのか、私はむしろ疑問です。

 CH-53Eの事故については、過去に書いたように、オバマ大統領の休暇のために飛行禁止区域が設定され、そのために十分な訓練ができなかったのが一因とされます。(記事はこちら

 なぜそんな訓練実態になったのかは、デビス中将は述べていません。まったく理解できないことです。

 


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