米軍が長距離ロケットをシリア南部へ展開
alarabiya.netによれば、水曜日に地域の2つの情報筋が、米軍が新しいトラック搭載の長距離ロケットランチャーを、イラクとヨルダンの国境に近いタンフ(Tanf)へ移動したといいました。
高機動ロケット砲システム(HIMARS)は砂漠の駐屯地へ移動しました。アメリカが率いる同盟軍がイランが支援する軍隊がタンフ基地へ向かって前進するのを妨げるために攻撃したあとで緊張が高まったとき、ここ数週間で増強されました。
「それらはいま、タンフに到着して、米軍の駐留に重要な後押しをします」とある情報高官は詳細を述べずにいいました。
HIMARSはすでに、イスラム国民兵と戦うアメリカが支援する部隊とともに、シリア北部に配置されていると、彼は付け加えました。
ワシントンはイスラム国の前哨基地を攻撃するためにHIMARSをトルコ国境に配備しました。
それらは南東部の砂漠に足場を持つ民兵を攻撃するためにヨルダン国境から数回使われました。
重圧の下で、民兵はここ3ヶ月間で大半が砂漠から撤退しました。
現在、アメリカが支援するシリアの反政府軍がシリア軍とイランが支援する民兵と、彼らすべてがイスラム国から領域を奪還しようとして争っています。
タンフはバグダッド・ダマスカスハイウェイが越えるシリア・イラク国境の近くの近くにあります。
反政府軍は昨年、イスラム国からタンフを奪い、イランがシリア国境へ武器を送るために街を使うことを妨げました。
反政府軍はさらに国境沿いの領域を奪い、シリア政府がイスラム国によって包囲された飛び地を持つ、ユーフラテス川の大都市、デリゾール(Deir al-Zor)へ向けて前進するために街を使おうとも考えています。
よく知らされないうちに、シリア南部での争いが拡大しているようです。
この記事でいうタンフはアト・タンフで、昨年6月にロシア軍用機がここでイスラム国と戦うシリア反政府軍を攻撃し(過去の記事はこちら)、今月には所属不明の無人攻撃機を米軍戦闘機が撃墜しています(過去の記事はこちら)。
場所からすると、ロケット砲はアト・タンフを守るための装備です。砂漠を無人機などで監視して、接近する敵部隊を攻撃します。機動力は低いので、周囲に森があるようだと敵が接近すると困るので配備できないのですが、その心配はなさそうです。
多分、米軍はHIMARSをイラク国内(あるいはヨルダン)の砂漠にある軍事用滑走路に空輸して、移動したのでしょう。
ラッカやデリゾールだけでなく、南部でも戦闘が拡大する可能性があり、ロシアとの関係悪化につながる恐れもあります。思っているよりも戦いは構造が複雑です。
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