タリバンが米軍増派を批判

2017.8.23


 alarabiya.netによれば、タリバンは、ドナルド・トランプ大統領(Donald Trump)がさらに数千人の米兵をアフガンに送ると決めたあと、大統領のアフガニスタン戦略を、曖昧で目新しくないと否定しました。

 「今のところ、私は彼の演説の中に新しいものはなく、非常に曖昧だといえます」と、アフガンのタリバン広報、ザビウラ・ムジャヒッド(Zabiullah Mujahid)は言いました。

 彼は、民兵はあとで公表される声明を準備しているところだと付け加えました。

 詳細は提供しなかったものの、トランプ大統領は月曜日遅くに、最高指揮官としての国への最初の公式な演説で、アメリカ最長の戦争を素早く終わらせるという約束を撤回しました。

 彼は、早急な退出は、テロリストが即座に満ちる真空を残すだけで、予測でき、受け入れがたいと結論したと言いました。タリバン上級指揮官は、ジョージ・ブッシュ(George Bush)のような過去の大統領の尊大な振る舞いを長続きさせているだけだと言いました。

 「彼は米兵を浪費しているだけです。我々は我が国を守る術を知っています。それは何も変わりません」「数世代にわたり、我々はこの戦争を戦いました。我々は恐れません。我々は壮健で、死ぬまでこの戦争を続けます」と彼は非公開の場所からの電話で言いました。

 彼は、声明が現在のアフガン政府はアメリカの操り人形だと証明したと付け加えました。

 武装勢力は、カブール(Kabul)の米大使館が月曜日遅くにロケット攻撃の標的となったと主張することで、トランプが話した直後に彼らの意図も示しました。

 ロケットは街の外交地区の野原に着弾し、犠牲者はないと報告されました。

 トランプ大統領は詳細な兵数を示さなかったものの、ホワイトハウス高官はすでに国防長官にアフガンへ3,900人の派遣を承認したと言いました。

 彼は混乱の工作員のために隠れ家を提供していると、パキスタンの同盟者も批判しました。

 長らくパキスタンの影の軍隊組織とのつながりがあると信じられていたタリバンの同盟のハッカニ(Haqqani)のネットワークの指揮官は、トランプが十字軍であると証明したと言いました。

 「彼の声明は彼がイスラム世界全体を殲滅したがっていることを証明しました」と彼は言いました。

 トランプの発表に先立ち、タリバンはさらに兵士を送らないよう警告し、アフガンから外国部隊を完全に撤退させるよう求める書簡を送りました。


 今回の増派と同じことはオバマ政権でもやりました。なので、「目新しくない」という点ではその通りです。「曖昧」だという意味合いはよく分かりませんが、その後に「尊大な振る舞い」と述べているので、この増派そのものではなく、トランプの日頃の振る舞いを評価しているように思えます。

 先に書いたように、側近たちに怒鳴り散らしたお陰で、アフガンへの増派が決まったようです(過去の記事はこちら)。側近たちは現地指揮官、ジョン・ニコルソン陸軍大将の解任を防ぐために、この増派を決めたのでしょう。

 しかし、これで情勢が大きく変わるわけではなく、半年後にはトランプがまた雷を落とすことになります。そうなると、もっと多くの兵士を送ることになるかもしれません。勝算もなしにです。

 それまでにはトランプに大統領を辞めてもらう必要があります。特別検察官は妥協せずに操作して、ロシア疑惑を解明するでしょう。トランプが追い詰められて辞任を選ぶしかなくなる時期がいつかが問題となります。

 

 

 


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