自由シリア軍兵士発砲事件の詳細
先日紹介した自由シリア軍兵士が米海兵隊員を撃った事件の詳細を、military.comの記事から抜粋して紹介します。(前の記事はこちら)
自由シリア軍の兵士は防御戦の内側で防弾具を身につけていなかったキャメロン・ハルコビッチ軍曹(Sgt. Cameron Halkovich)から約4フィート(1.2m)離れていました。
報告書によれば、「(自由シリア軍の)警備兵が(ハルコビッチを)殺そうとしたのなら、あの距離では、彼にとってそうすることはたやすかったでしょう」。
調査によれば、発砲が起きる前、ハルコビッチは防御位置にある耐地雷・伏撃防護車両(MRAP)車の近くにいて、自由シリア軍の兵士に接近されました。
自由シリア軍の兵士はタバコを差し出しました。ハルコビッチは警備兵に挨拶しましたが、タバコは断り、東へ方向を変えてMRAPに向けて歩く前に前に警備兵と握手したと報告書は述べます。
報告書によれば、「この時点で、(ハルコビッチ)は警備兵に左脚の後ろを撃たれ、すぐに地面に倒れました」。
ケーン・ドウニー伍長(Cpl. Kane Downey)は「発砲を耳にして、彼の肩にあり、(ハルコビッチ)の方に向けられた警備兵の武器(AK-47)を見るために向きを変えました。彼はさらに、警備兵はAK-47を彼に対して向けたと報告します」と報告書は述べます。
ドウニー伍長は調査官に、「驚異を感じ、(ハルコビッチが)死んだと考え、即座に15フィート未満(4.5m)の距離から胸に向けて2発撃ち、警備兵と交戦したと述べた」と報告書は述べます。
それは数秒の出来事でしたと報告書は続け、ドウニーがどのように即座に警備兵の武器を蹴り飛ばしたかを説明し、彼はもはや脅威はないと確認し、止血帯を使って(ハルコビッチの)怪我の治療を始め、MRAPの中の海兵隊の警備兵に状況を無線連絡するよう口頭で指示し、それから約100メートル離れた前進外科チームへ(ハルコビッチを)運びました」。
調査官は警備兵が故意に発砲したかどうかは断定できないと結論しています。
確かに故意の発泡にも見えるし、そうでないようにも思えます。ドウニー伍長が銃を向けられたと述べていますが、果たしてそのとおりなのか、恐怖を感じて誤認したのかもはっきりとはしません。
警備兵がタバコを出して握手したのは敵対的ではないように見えますが、ドウニー伍長に銃を向けたのは敵対的です。矛盾する情報があって、真相ははっきりしません。何か重要な情報が明らかになっていないとすれば、真相が別のところにあるのかもしれません。
それから、自衛隊と米軍が共同で行動するときも、こういう問題は起こりえます。そんなことはあり得ないと思うべきではありません。この事件のように真相が分からずに終わる場合もあるのです。
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