military.comによると、アフガニスタン西部で民間人90人が死亡したとされるアジザバッド村(Azizabad)の誤爆事件について、米軍は誤爆を証明する新しい情報を入手し、再調査することになりました。(前の記事1、2)
アフガニスタン情報部は、女性や子供多数の死体が写ったビデオを所持しており、そのひとつを見た米軍高官は身体を損傷した多数の子供たちの遺体が写っていたとAP通信に述べました。ビデオを見た別の高官は数十の子供の遺体が写っており、映像を「身震いするほど恐ろしい」と表現しました。米軍はビデオ映像が存在するらしいと認識していたものの、手に入れようとはせずに結論を出したようです。
だから言わないことではない、という印象です。こういうことがあるから、結論を出すには、すべての証拠を見てからにすべきなのです。今回は割と情報があった方で、米軍が主張する根拠が弱いことを判断できましたが、まことしやかな情報ばかりが並び、判断を誤る場合もあります。
米軍が主張した根拠は、最初からかなり弱い内容でした。現地に入った兵士の報告と、航空写真しか確認していないのでは、正確な判断はできません。その一方で、アフガン側からの情報は具体的でした。多数の家屋が倒壊したという事実と、現地に入った兵士が遺体を数えたという事実を組み合わせれば、家屋の下敷きになった遺体は数えられていなかったと考えられると、すぐに想像できます。その他にも判断を助ける情報が豊富にあり、この推測を補完してくれました。現地にいる米軍が、こういう思考を直ぐに働かせなかったのは、非常に問題です。
目下、正誤が判断できていない問題がもう一つあります。みなさんで考えてみてください。zakzakニュースが、北朝鮮がテポドンの発射準備をしているという記事を報じました。政府関係者の言として「北の発射基地周辺で、トレーラーなどが頻繁に移動していることが確認された」ということです。ミサイルがテポドンが1号なのか、2号なのかは不明です。いずれにしても、テポドンのような大型のロケットを打ち上げられる基地は、北朝鮮には舞水端里発射基地しかありません。しかし、記事には「北の発射基地」としか書かれていません。他のメディアはまだ何も報じていません。globalsecurity.orgのミサイル専門家チャールズ・ビック氏のところにも、この情報は入っていませんでした。私はこの報道を信じるべきかどうか、結論をまだ出していません。
ほかに、国際司法裁判所で南オセチア紛争の審理が始まった記事も掲載されています。グルジアは、嫌がらせと迫害の軍事行動により、数千人の民間人が死亡し、300,000人以上の住民が家を追い出されたと主張しました。ロシアは「人類に対する犯罪」により、グルジアを起訴すると主張しました。