イエメンに米軍は派遣せず

2010.1.14


 military.comによれば、オバマ大統領はイエメンとソマリアに地上軍を派遣することはないと明言しました。

 時間がないので、簡単に解説します。マイク・マレン統合参謀本部議長も、先日、同様の見解を表明していました。記事には、イエメンやソマリアに兵士を派遣する余裕はないという、専門家の見解も書かれています。すでに米軍は限界まで引き延ばされており、これ以上の派遣は軍を増強しない限り無理です。現在、軍は増員計画中で、それらはイラクとアフガニスタンの状況に対処するためであり、イエメンとソマリアには対処していません。オバマ大統領の意見はまっとうなものです。しかし、将来的には状況が派遣を余儀なくすることはあり得ます。2008年5月に、アメリカがソマリアに対して空爆を行ったかも知れないという記事が報じられ(記事はこちら)、2009年9月には、特殊部隊が特定のテロリストを暗殺したらしいという記事が報じられています(記事はこちら)。これらは組織的な侵攻ではありませんが、将来、行う必要が出てくる可能性は考えておくべきです。

 それから、military.comが、オバマ大統領が戦争遂行の予算330億ドル、米国防総省の予算7,080億ドルを議会に要請すると報じています。


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