アフガンで鉄道建設が進行中
military.comによれば、アフガニスタンで鉄道建設計画が進行中です。
1世紀以上前、アフガンの王は大英帝国とロシアの「ザ・グレート・ゲーム(the Great Game)」の中に消え去ることを恐れて、鉄道を禁止しました。その命令は長年、外国の軍隊を国内に入れませんでしたが、アフガンの経済を取り残されたままにしました。現在、アフガンは最初の鉄道を開通し、半ダース以上を計画しているところです。
中国、イラン、パキスタン、インドは、官民両方がアフガンを通る別々の鉄道計画を持っています。トルクメニスタンはもう1つの路線のための計画を完成させています。ウズベキスタンは、ハイラトン(Hairatan・kmzファイルはこちら)とマザリシャリフ(Mazar-i-Sharif・kmzファイルはこちら)を結ぶ75kmの路線とすでに最初の路線結合をしています。
多くの国がアフガンが鉄道時代に加わるのを援助する理由の1つは、企業が1兆ドルと見積もられる膨大で利用されていない地下資源を輸出することを望むなら、列車が必要だからです。
銅、金、鉄、リチウムの採掘契約を競うことは、現代アフガンの「ザ・グレート・ゲーム」です。政府の代償の1つは、熱線な企業に重い貨物を運ぶ必要がある鉄道を建設する約束を引き出すことです。
エイナク(Aynak)の銅鉱山を開発する合意の1つとして、「中国冶金科工集团公司(the China Metallurgical Group Corporation: MCC)」は、920kmの鉄道を開発するよう要請されています。支線の1つはパキスタン国境に向かい、別の路線は首都を通じて反対方向でハイラトン線とつながります。
アフガン政府は中央アフガンのタジガク(Tajigak)の巨大鉄鉱床の契約を勝ち取ったインドの企業体と、イランを通して鉱石を運び出すとみられる900kmの鉄道に資金を出す交渉もしています。
計画はウズベキスタン、トルクメニスタン、タジキスタン、パキスタン、イランに一連の短い、国境を越える軌道を敷設することです。軌道は国の北部で、イランが西から建設した鉄道と中国が東から建設した鉄道と互いに接続されます。1つの路線は完成し、残りのいくつかは建設中か資金問題に直面しています。しかし、すでにインド、中国とヨーロッパを移動する商品の十字路として、アフガンの状態を地位する見通しは熱意に火をつけています。
最後にもう1つ別件を紹介しておきます。military.comによれば、アフガニスタンにある米軍の収容所をアフガン政府に引き渡す合意が土壇場で成立しました。コーラン焼却事件が進展を生んだようです。
明日はすぐに記事を更新できないかも知れませんし、重要な記事があったので更新を行いました。
記事は主要な部分だけを紹介しました。特に、アフガン王、ラーマン・カーン(Rahman Khan)が鉄道を禁じた歴史的経緯はすべて省略しました。
アフガンに豊富な地下資源があることは、2010年に明らかになっていました(関連記事はこちら)。これこそ、産業を育てにくいアフガンにとって千載一遇のチャンスでした。そのために鉱山を採掘する企業に鉄道を建設させるのは当然の成り行きです。これを主導するのはアメリカではなく、中国やロシア、インドなどの近隣国が中心となるでしょう。
当時、私はアフガンにはトラック輸送しかないと思っていましたが、そうではなかったようです。Google Earthを見ると、ハイラトンにはすでに鉄道駅が建設中であることが分かります。撮影時期は2003年で、地下資源が見つかる前から国境の河を経てウズベキスタンと接続しようとしていることが分かります。この鉄道は北部で産出される石炭などを運ぶためと思われます。マザリシャリフ付近には天然ガスもあり、トルクメニスタンにパイプラインで運ばれています。
この喜ばしいニュースを現実化するために一番気になるのは、タリバンの意向です。鉱山で儲けられると知ってアフガン人がタリバン運動を捨てるのか、タリバンが外国勢力を国内に招くだけとして鉄道を攻撃対象にするのかが問題なのです。タリバンが鉄道を攻撃すべきものと判断すれば、路線は簡単に破壊されてしまい、修復と攻撃のいたちごっこが続くことになります。そうなれば開発計画は頓挫します。アフガン人がそういうタリバンの意向に反対して、アフガン政府を支持するのかどうかが問題です。タリバンもアフガン国民の総意には勝てません。かつて、タリバンは大麻の生産を禁じたことがありましたが、農民の反発を買い、承認したことがあります。逆にタリバンが鉄道を保護して、姿を変えて存続を図るようになるかも知れません。
この鉄道計画は単なる産業計画ではなく、アフガンやタリバンの将来を左右するものと言えます。早くタリバンの見解を知りたいと思います。
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