イスラエルがシリア国内での軍事活動を認める

2015.12.2


 alarabiya.netによれば、イスラエルのベンジャミン・ネタニヤフ首相(Prime Minister Benjamin Netanyahu)は火曜日、イスラエル軍がシリア国内で活動してきたと初めて認めました。

 「我々は時折、シリアが我々に対する戦線となるのを防ぐためにシリアで作戦を行います」とイスラエル北部を訪問中、ネタニヤフ首相は記者に言いました。「我々は武器が、特に致死性の武器がシリアからレバノンに持ち込まれるのを阻止するためにあらゆることをします」。ネタニヤフ首相は詳細を提供せず、彼のコメントはイスラエルがシリアで活動していることを最初に認めました。

 ここ数ヵ月間、シリアからレバノンへ輸送され、イスラエルの敵であるヒズボラに向けられたイラン製武器を狙った、いくつかの意図的な攻撃が起こりました。しかし、これらの攻撃はイスラエル当局は公式に認めませんでした。イスラエルはアサド政権に反対していますが、シリア内戦に引きずり込まれることを避けようとしてきました。

 日曜日、モーシェ・ヤーロン国防相(Defence Minister Moshe Yaalon)はロシア軍機が最近、シリアからイスラエル空域に入ったものの、領空侵犯は何事もなく解決されたといいました。「ゴラン高原近くを飛んでいたパイロットのミスのようです」とヤーロン大臣は言いました。ヤーロンはイスラエルとロシアはシリア上空での衝突を避けるために合意をしたと言い、合意はホットラインと情報共有を含めるとされます。ネタニヤフ首相は火曜日、イスラエル軍とロシア軍はこうした事件を防ぐために緊密に調整していると言いました。


 記事は一部を紹介しました。

 イスラエルがシリア国内で軍事行動を行ったことは、ここでも紹介してきました(過去の記事はこちら )。その他にもゴラン高原からシリア領内を砲撃するなど、時折、必要な措置を取っています。ネタニヤフ首相の発言がそれらを指しているかは分かりませんが、訪問先で記者相手に行った発言ですから、機密の作戦について述べたのではないでしょう。公に認めたのが目新しいということです。

 それよりも、ロシアがイスラエルと航空作戦について合意していたことが驚きです。ロシアはトルコとは何もしないのに、イスラエルとは話せるのです。だから、多少空域を侵犯しても、国境付近で攻撃を行うためにやむなく領空を侵犯したとみなし、脅威を及ぼしてはいないと判断したのです。トルコと同じ合意をしていれば、スホイを撃墜されることはなかったのです。しかし、ロシアはトルクメン人を攻撃したいのであり、トルコは自分たちの先祖への攻撃を認めるわけがありません。従って、交渉しようがないということになり、撃墜事件が起きて緊張が高まるのです。当たり前と言えば当たり前の話です。イスラム国の笑い声が聞こえそうです。

 


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